【核問題】米の北朝鮮担当特使「そろそろ北の核兵器なんとかしろや」と不満を漏らす[01/19]

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1櫓φ ★
米の北朝鮮担当特使、核問題の停滞に不満
北朝鮮の核実験
【ワシントン=宮崎健雄】
米政府のジェイ・レフコウィッツ北朝鮮人権問題担当特使は17日、ワシントン市内で講演し、
「1年後も北朝鮮の核(問題)は現状のままであることが、ますますはっきりしてきた」と述べ、
2009年1月までのブッシュ大統領の任期中に、北朝鮮が核放棄をする可能性は低いとの認識を示した。

その上で、「北朝鮮への新たな戦略を検討するべきだ」と述べた。

特使の発言は、北朝鮮が「すべての核計画の申告」を期限である昨年末を過ぎても提出せず、
打開策が見いだせないまま核放棄プロセスが停滞していることを受けたもの。
特使は核問題の直接の担当者ではないが、国務省が6か国協議の枠組みの中で進める北朝鮮の核放棄プロセスに対し、
米政府高官が失望と不満を示したことになり、米国の対北政策見直し議論が活発化する可能性も出てきた。

特使は講演で、北朝鮮は「核兵器放棄への真剣さがみられない」と批判。6か国協議の構成国である中国と韓国についても、
「国境を接し、経済関係もある両国は影響力があり、強い圧力をかけるべきなのに、難民の流入などをおそれて、
変化より現状維持を望んでいる」と指摘した。さらに、「中韓は北朝鮮の核保有を許さないとの認識を米国と共有していると思ったが、
間違いだった」と皮肉り、同協議の枠組みの有効性にも疑問を呈した。

 その上で、核放棄だけを優先するのではなく、「人権と安全保障、経済支援を密接に結びつけた長期の枠組みを検討すべきだ」と提案。
人道援助に監視団をつけ、金融制裁を強化するなど厳しい対応で臨むことも必要だと訴えた。

(2008年1月19日0時30分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080118i215.htm?from=navr