●竹島=独島は固有領土か、強奪領土か
雑誌『もうひとつの世界へ』No.12, P14, 2007.12月号、ロゴス社
http://www.han.org/a/half-moon/hm129.html はじめに
竹島=独島問題は日韓間に突きささったトゲのようなもので、事あるごとに
両国の民族心を刺激し、過去にはそれが高じて銃撃戦にまで発展したこともあり
ました。一昨年も竹島=独島周辺の調査船問題がこじれて、一時は日韓両国の警
備艇同士が衝突する事態も懸念されたほどでした。
もともと竹島=独島問題の根は深く、日韓両国が正反対の見解で角突き合わ
せているだけに、今後も同じような騒動が繰り返される恐れがあります。昨年も
韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は対日政策に関する異例の特別談話を発表
し、竹島=独島問題は「日本が朝鮮半島の侵略で最初に奪い去った歴史の土地だ」
と述べ、激しく日本を非難しました。
これに対する日本政府も一歩も後へ引かないようです。その核になっている
のは、半世紀以上も外務省が言いつづけてきた「竹島は日本の固有領土」という
主張です。このように日韓両国は竹島=独島の歴史を根拠に強硬な主張を繰り返
していますが、その割には竹島=独島の歴史が、特に日本ではよく知られていな
いのが現状です。そこで、この稿では主に歴史に重点をおき、江戸時代から明治
時代を概観することにします。