29日午前、京畿道広州市中部面にある光池院小学校。2時間目が終わると、
紅葉の美しい校庭に全校児童113人が集まった。上着を脱ぎ、慣れた動きで
体操を終えると、学年ごとに列になって校庭を走り始めた。
肌寒い朝の静かな気配に包まれていた校庭は、たちまち子どもたちの
声や軽やかな足音でにぎやかになった。このように毎日午前中に
全校児童が走るようになったのは、同校のキム・ギョンア校長(56)が
同校に来てからのことだ。
「体ばかり大きくて、心の弱い最近の子どもたちに、マラソンを通じて
苦しさを乗り越える力や達成感を教えたいのです」
キム校長は「健脚の校長先生」として知られている。今年初めに校長
として赴任すると、すぐに2時間目と3時間目の間に「運動の時間」を作った。
同校の児童は2時間目が終わると、校庭で20分間ほど縄跳び・体操・
エアロビクスなどの決められたプログラムに従い運動する。3月は主に
校庭を5周する長距離走をした。こうして体を鍛えた3‐6年生約50人は、
4月と5月に京畿道南揚州市や広州で行われたマラソン大会に校長と共に
出場、全員が5キロの完走に成功した。
「ある太った6年生の男子は、“自分をとても誇りに思う”と言ってワンワン
泣きました。教室では教えることも、教わることもできない価値ある教育です」
キム校長は28日に盆唐マラソンクラブ所属として「朝鮮日報春川マラソン」に出場、
6時間38分43秒の記録で42.195キロを走り抜いた。2000年にマラソンを始めて以来、
4回目のフルマラソン完走だ。キム校長は「3カ月間、全く運動できなくて大変だった。
記録はよくないが、朝礼の時間に児童にしっかり自慢しました」と言って笑った。
マラソンランナーが一番きついと感じる30キロ地点を越えた瞬間の経験は、
「校長先生の話」によく登場するおなじみの話題。「とてもきつくて“もうやめよう”と
思う瞬間を耐えてこそ、ゴールを切る喜びを味わえるのでは。子どもたちには“勉強も
同じ”と話しています」。キム校長は「全児童が卒業するまでに5キロでも走り抜き、完
走の喜びを知ってほしい。教え子が成長して一緒にフルマラソンを走れたら、もっと幸せ」と希望を語った。
ソース:朝鮮日報
http://www.chosunonline.com/article/20071102000044