【韓国】保存のため水分を取り除くため、オーブンに入れたら灰になった新羅時代の14面体のサイコロ(上)(下)[10/14]

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17国際派φ ★
また、六角形をした8面に書かれた罰ゲームの内容は、「醜物莫放」(汚れても捨てては
いけない)、「兩盞則放」(酒を2杯素早く飲んで、他の人に杯を渡す)、「任意請歌」
(誰かを指差して歌を請う)、「曲臂則盡」(腕を曲げて酒を全部飲む)、「弄面孔過」
(顔をくすぐりまわされても我慢する)、「自唱怪來晩」(怪來晩の歌を唄う)、「月鏡一曲」
(月鏡の歌を唄う)、「空詠詩過」(詩を1首詠む)だった。

 罰ゲームが刻まれたこのサイコロは、統一新羅時代における宴席の風流について
大いなる思いに至らせる。

 ところで、14面体であるこのサイコロを投げた場合、各面が出る確率はすべて
同じだろうか? 実測の結果では、正四角形をした面の面積が大体6.25平方センチ
(縦横各2.5センチ)、六角形をした面の面積が6.265平方センチ(最大幅3.25センチ、
高さ2.8センチ)と、面の広さはほぼ同じだった。

 壇国大数学教育科のイ・ガンソプ教授は、1987年に教え子たちと共に雁鴨池の
サイコロの複製品を作り、7000回投げてみた。実験の結果、最大542回も出た面
がある一方、最小468回しか出なかった面もあったが、大体は平均値の500回
(7000回÷14面=500回)に収斂した。

イ教授は「各面の形と大きさが同じになる正多面体は、正4面体、正4面体、
正8面体、正12面体、正20面体の5種類だけが数学的に可能だ。正多面体が
不可能な14面体の各面の面積をほとんどぴったり同じに作り、各面が出る確率が
同一になるように作った新羅の職人の腕前には感心する」と語った。


 しかし、このサイコロはもはや存在しない。出土直後、水分を取り除いて保存するため
温度が自動調節される特殊オーブンに一晩入れていたところ、温度が高過ぎ、
一握りの灰と化してしまったのだ。国立文化財研究所側は、「オーブンに入れて
保存処理をする前に、サイコロに紙を当てて実測し、展開図を作っていた。
これを元に複製品を製作した」と語っている。