双十国慶を祝うことは、国家正常化の過程における怪現象だ
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中華民国の体制によれば、今日は中華民国の国慶日である。
しかし、立法院長は国慶大会を主催するのに対し、総統府の建物では逆に
「台湾は国連に加盟する」の文字が初めて「中華民国の建国を祝う」に代わった。
10月10日という日は、虚像の中華民国と実像の台湾とが、
国の最高権力の象徴する同じ場に出現し、人々に対比を考えさせるようになっている。
この20年来、我が国の民主改革は政権交代を実現させ、本土政権が外来政権に取って代わり、
主権在民という民主的理想を実践してきた。
しかし、内外の複雑な要素によって、台湾は依然として国家の正常化の途上に置かれており、
台湾は一つの主権独立国家でありながらも完全に正常な国家とはなりきれていない。
したがって、台湾では正常でない現象を目の当たりにすることができるのだ。
いわゆる「双十国慶(*1)」は、台湾が正常な国家になるために無くさねばならないものだ。
知っての通り、双十節は中華民国が1912年に建国された日とされ、
その時宣言された統治範囲は、現在の中国とモンゴルであって、台湾は含まれていない。
中華民国建国当時、台湾は日本の領土に含まれていたからだ。
台湾と中華民国の歴史が始めて交わるのは、第二次世界大戦の終戦後のことだ。
(中略)蒋介石代表が国連を脱退した後、アメリカもしばらくは中華民国政府を承認していた。
しかし、1972年に中国とアメリカの関係が正常化し、1979年に国交が結ばれると、
中華民国はアメリカからの承認を得られなくなってしまう。同年、「台湾関係法」が制定され、
台湾人民はこれを台米関係の規範の対象としている。
皮肉なことに、中華民国が存在しなくなっても、台湾の亡霊は消え去っていない。
2000年、陳水扁による本土政権が成立した後、正名、憲法制定、国連加盟などに力を注ぎ、
国家の正常化の手続きを進めてきたが、既に中華民国の存在を認めていないはずの
アメリカや中国などが台湾が国号を「台湾」に改めることに強く反対している。
台湾人民の憲法を制定することや、台湾の名前で国連に加盟することにも反対している。
とりわけアメリカは「中華人民共和国の台湾に対する主権の主張は支持できない」と
表明しているのに、台湾が正常な国家になることに反対し、自己矛盾は明らかだ。
これらのことから、本土政権が台湾で執政している今日でも、
中華民国の体制に従って、その国号と憲法を使い、国歌を歌い、国慶日を祝わねばならない。
しかし、われわれがどうしても中華民国の体制に従わねばならない時、
充分に承知し、充分に見分けるべきことがある。
それは、われわれ2,300万人が主権国家を構成しているのにもかかわらず、
自分たちが属する憲法も、国号も、国旗も、国歌も、国慶も持っていないことだ。
これは、与野党と国民すべてに責任があることであり、正名や憲法制定、国連加盟を積極的に推進し、
われわれの国家である台湾が一日も早く完全に正常な国家になるよう進めなければならない。
★ ソースは、自由時報 [台湾] とかからはしょり気味に訳。
http://www.libertytimes.com.tw/2007/new/oct/10/today-s1.htm (中国語・繁体字)
★ 訳註。
(*1) 10月10日の建国記念日(国慶日)のこと。
10と10とで「双十」なので、「双十節」「双十国慶」と言う。
★ 関連スレ。
【台湾】 台湾で16年ぶりの軍事パレード 独自開新型ミサイルもお披露目 [10/10]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1192001034/ 【日本】 台湾軍事パレード、好ましくない=町村官房長官 [10/10]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1192008350/ 【台湾】16年ぶり軍事パレード、注目の巡航ミサイル「雄風2E型」公開見送り[10/10]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1192015866/ 【台湾】反米感情高まる? 米の圧力で公開せず 上海射程の巡航ミサイル [10/10]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1192024404/ とか。