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チォン・ジョンファン成均館大国文科教授も季刊‘世界の文学’春号に寄稿した文で「読者たちは楽
しむためにまたは何か助けを借りるために本を読むのに、韓国小説の主流をなす作品は、相変らず民
族的・国家的側面に没頭している」と批判した事がある。小説家パク・ミンギュが季刊‘文学町内’
夏号が用意した座談で「韓国文学はただ一回も盛んだったことがなく、やっと習作期に入ってきたと
ころ」と冷笑的に吐き出した言葉はかなり説得力がある。
パク・ミンギュは「既存の韓国小説、韓国文学を若い世代たちが年寄りくさいと感じると言うが、実
は年寄りではなく幼いのだ」と言いながら「理由は私たちの進度がここまでであり、過去数十年間、
私たちが掘り起こしたのはリアリズム一つしかないからだ」と言い切った。事実と幻想は文学が持つ
二つの柱なのに、韓国小説に空想科学(SF)、推理小説、ホラー小説、ファンタジーはないというのだ。
それなら外国小説の占領の中で、韓国小説は本当に風前の灯のような立場か。しかし、むしろ今こそ
韓国小説が芽を伸ばして花を咲かせようとする時期だという希望の声も強い。事実、韓国作家の小説
が韓国的な特殊性を強調した時代から脱して多様な年齢帯の作家たちが多様なやり方で話を編み出し
始めている。(中略=作家と作品の紹介)
韓国小説に希望があることを見せてくれる根拠はまたある。韓国の文学市場が小くなったとは言うが
小説を読む読者は相変らず多いという事実だ。文学評論家であるチェ・ウォンシク仁荷大国文学科教
授は「小説が好きな読者層も厚くて、小説を書くと新春文芸など新人登竜門を熱心にたたく文学志望
生もとても多い」「現在は、日本小説を含めた外国小説が国内小説ベストを掌握していると言っても
韓国小説が私たちの読者の欲求とまともに一致するだけでいつでも読者は帰って来る」と確言した。