【韓国】日本・中国と建艦競争になれば国力面で窮地に。韓国海軍は非正規戦力の充実を目指すべき … KBSテレビ ★2 [05/25]

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【連載】イージス艦物語(11)自動化に勝る“匠の技”

 平成十年八月、北朝鮮の弾道ミサイルが日本列島を飛び越えた際、イージス艦「みょうこう」はその航跡をしっかりとカバー、
日米両国に貴重なデータをもたらした。航跡を追ったのは当時二十歳代の三曹。
階級にかかわらず、イージス艦の乗員のレベルの高さを示す秘話だ。

 京都・舞鶴が母港の「みょうこう」は翌十一年三月、今度は北朝鮮の工作船とみられる不審船を日本海で追跡、
海上自衛隊史上初めて十三発を警告射撃した。
元乗員の三佐(43)は「一人ひとりの質が高いところに北朝鮮への緊張感が加わり、精強さが加速度的に増した」と証言する。

 例えば、初めてイージス艦に勤務したコンピューターソフトの専門家の三佐は、
レーダーを不能に陥らせるために展開される電子妨害の担当一曹=当時(37)=の要求に舌を巻いた。
「コンピューターがオレに付いてこない。手動操作できるようにしてほしい」

 三佐は「過度の自動化は“匠の技”を持つ最前線には不満。イージス戦闘システムといえども人工知能には到達していないからだ」と語る。

 三佐がもっと驚いたのは、上官と部下の接し方。持ち場の長の曹長は実戦を想定した操作などで指示を待つのではなく、
「こうやります」と具申してくるといい、「過去に乗った四隻の在来型護衛艦とは全く違った」と説明する。

 「実際の戦闘は水上・水中・空中で同時に行われ、非常に複雑。どの持ち場も専門性と経験が求められる。
六十人の部下に瞬時に命令することは困難で、責任は幹部が持って、現場の長にある程度任せるしかない」というわけだ。

 不審船事件後、同様の情報(後に誤報と判明)から二度緊急出動が命じられたが、
三佐は「ミサイル発射や不審船事件を“戦訓”とし、多種多様な準備は命令前に終えられていた」と明かす。

 だが、“頭でっかち”では務まらない。三佐は「乗員は十階建てビル相当の七階分のラッタル(ハシゴ)を、
一日十往復も全速で昇降。しかも瞬時に息を整え、艦長に報告しています」と胸を張った。 (政治部 野口裕之)