◆◆◆スレッド作成&継続依頼スレ★082◆◆◆

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89<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん
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2007年5月18日
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◎中国ビジネス支援 いま、なぜ進出の旗振りか?


 石川県が地元企業の中国ビジネスを後押しする事業を始めるにあたり、
二点指摘しておきたい。一つは、社会主義国である中国への企業進出は
大きなリスクを伴い、下手をすれば「片道切符」になりかねない点を
よく認識しておくことだ。

 中国に進出した企業は、法令や運用の不透明さ、売掛金回収の難しさ、
技術の流出、反日感情などによる理不尽な扱い、まるで違う商習慣などに
泣かされている。大企業ならソロバンに合わないと思えば、損失覚悟で
さっさと引き揚げてしまえばいい。しかし、資本力の弱い地方の中小、零細企業は、
いわゆる「損切り」の余力に乏しい。やむなく現地にとどまり、いやいや操業を
続けるしかない企業は相当数あるといわれる。中国に進出する企業の経営者は
よほどの覚悟が必要だろう。

 二つ目は、行政がなぜ今、中国進出の旗を振るのか、という疑問である。
自治体はどこも、補助金付きで地元に工場や事業所を置いてくれる企業の誘致に
血眼になっている。税収を増やし、地元の雇用増に結びつくメリットを考えれば、
当然のことだろう。その一方で、金の卵を産む地元企業の海外進出を積極的に
後押しするのは、どうしたことか。まさに「二律背反」ではないのか。

 地元企業が中国ビジネスで大いに潤い、税収が増えると考えているのなら
楽観的過ぎる。日本で稼いだ利益をそっくり中国で失い、地元企業が、
いつの間にやら「中国企業」に化けてしまうようなケースが出てこないとも限らない。

 中国ビジネスを語るとき、その巨大なマーケットの成長力にばかり目が向けられる。
ひとたび成功すれば、けた外れの利益が得られるという話も聞くが、そう現実は甘くない。
三月に新潟市で開催された経済シンポジウムでは、北信越の企業経営者から、
雇ったガードマンに自社の倉庫を荒らされたり、社員に自社技術を持ち出され、
コピー商品を販売されるといった被害が日常的に起きている実態が報告された。

 成功例は広く紹介されても、失敗例は意外に表に出てこないものである。
県はそうした陰の部分を意識して知らせていく努力が必要だし、企業の側も
マイナス面を直視する冷静さが求められよう。



http://www.hokkoku.co.jp/_syasetu/syasetu.htm