ディズニー模倣を超えた!大胆すぎる新たなニセモノが登場―吉林省長春市
http://www.recordchina.co.jp/group/g7871.html 最近、ディズニーを模倣したと言われる、北京市の石景山遊楽園が注目を浴びて
いるが、そもそも中国といえばDVDの違法コピーや偽ブランド品をはじめとする
「海賊版大国」として知られている。服・鞄・時計・DVDといったありがちなものから、
食品・卒業証明書・資格試験の合格証など、ありとあらゆるものにニセモノがあると
言われるほど。しかし、このゴールデンウィークに今までになかった、全く新しい
ニセモノが登場した。
この革新的なニセモノが登場したのは、吉林省長春市の動物園で行われている
シマウマの騎乗イベント。2007年5月7日午前、レコードチャイナのカメラマンは
市民からの通報を受け、現地を取材した。騎乗イベント会場に到着すると、すぐに
問題の「シマウマ」を発見。体にはシマウマの特徴である縞が刻まれているが、
しかしどことなくシマウマとは違う。写真を見ればわかるが、特にたてがみの差異が
明らかだ。普通のシマウマは黒一色なのに対し、この「シマウマ」は白と黒が入
り交じっている。
早速、騎乗イベントの係員に「このシマウマは本物なのか」と聞いたところ、
係員は「このシマウマはアフリカから来た。アフリカから来たのがシマウマじゃ
なければ、なんだっていうんだ」とぶっきらぼうに答えた。ふと脇を見ると、
「シマウマ」の隣には、普通の馬も騎乗できるように準備されていた。2頭の馬を
比べるとうり二つ。単に縞がついているかどうかの違いでしかない。恐らく白馬に
縞を塗っただけではないのだろうか。
この偽シマウマの騎乗イベントは大変な人気で、カメラマンが訪れてから5分ほどの
間に3組もの旅行客が騎乗していた。うち一組の母子に「偽シマウマではないか」
とインタビューしたところ、「一目で本物じゃないとわかるけど、子供が楽しんだ
から別にいいわ」との意外な答えが帰ってきた。市民の反応に拍子抜けした
カメラマンだったが、どうにも納得がいかず、今度は動物園の管理部に連絡、
偽シマウマについて通報した。管理部は、騎乗イベントの「シマウマ」が本物か
どうかについては関知していないが、と前置きした上で、「本物か偽物かはたいした
問題ではないと考える。重要なのは旅行客が楽しんだかどうか」とコメントした。
詐欺事件を発見したと勢い込んだカメラマンだったが、市民と動物園管理部の
そっけない態度に勢いをくじかれてしまった。もっとも彼らの対応こそ中国の
知的所有権保護に関する根本的な問題を象徴するものと言えるかもしれない。
(翻訳/編集・KT)