■新憲法で仏教の国教化を タイ、僧侶ら首都でデモ
2007年4月25日 19時59分
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/images/2007042501000755.jpg 新憲法での仏教国教化を求め国会前で座り込む僧侶たち=25日、バンコク(共同)
【バンコク25日共同】
新憲法の起草プロセスが進むタイで、仏教を国教として憲法に明記するよう求める動きが拡大、
仏教団体の僧侶ら数千人が25日、バンコクの国会前でデモを行った。
タイでは国民の9割以上が仏教徒。僧侶らは要求が受け入れられなければ国民投票で憲法案に
反対すると主張しており、起草過程で論点の1つになりそうだ。
昨年9月のクーデターで廃止された1997年憲法は「国王は仏教徒で、宗教の擁護者」とし、
信教の自由を保障。今月完成した新憲法第1次草案も、この文面を引き継いだ。国教化運動を
組織する一部仏教団体や仏教大学の僧侶らは「仏教はタイで長い歴史を持ち、人々の生活に
根付いている」として、草案修正を求めている。
憲法起草委員会のプラソン委員長は、憲法で国教と明文化する必要はないとし、政治的な
グループが国教化を求める動きに関与していると指摘。タクシン前政権の与党、タイ愛国党
元幹部らが国教化運動に同調、暫定政権を揺さぶる思惑があるとの憶測も流れている。