[社説]「2・13合意」の履行が北朝鮮支援の前提だ
北朝鮮のミサイル発射の実験後に中断し、7ヵ月ぶりに平壌(ピョンヤン)で再開され
た南北閣僚級会談が昨日、6項目の共同報道文を発表して終わった。報道文にはないが、
15万トンの肥料支援の見返りに、中断されていた離散家族再会の日程が確定し、
米支援を「2・13合意」の初期段階の措置の履行と連動させたことは、「一方的な
支援」に対する世論の批判を意識した結果と読める。
今回の会談で特に目立ったのは、柔軟になった北朝鮮の姿勢だ。今月中に米を支援する
よう要求していたが、来月18〜21日に開かれる第13回南北経済協力推進委員会
(経協委)に回そうという韓国側の主張を受け入れたことや、「軍事的保障措置が取ら
れることによって」という前提がつきはしたが、上半期中に南北列車試験運行に合意し
たことは、北朝鮮が少なくとも表向きには「瀬戸際外交」から「融和モード」に変わり
つつあることを示している。昨年7月、会談を決裂させ、「応分の対価を支払うだろう」
と脅したのとは一変した態度だ。
これは、ミサイルと核実験後の北朝鮮に対する国際社会の圧迫協力に韓国が参加した
ことによって引き出した結果である。以前のように国際社会から「のけ者」にされなが
らも、必死に北朝鮮にしがみついて支援を続けていたなら、このような合意には至らな
かっただろう。「原則」を守る対北朝鮮政策の効用が確認できる。
しかし南北関係に薫風が吹くと期待するには、まだ行く手は遠い。これまで「甘ければ
飲み込み、苦ければ吐く」といった行動を見せてきた北朝鮮が、比較的履行が容易な
寧辺(ヨンビョン)核施設の凍結など、初期段階の措置を履行し、米国の金融制裁解除
と韓国の支援などを得た後に、またどのように豹変するか分からないためだ。
にもかかわらず、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は昨日、海軍士官学校の卒業式で、
「北朝鮮の核問題は、2・13合意を通じて解決の糸口が見えつつある」と楽観論を
説いた。しかし北朝鮮が「行動」で核廃棄の意志を示さない限り、核を頭に載せて暮さ
なければならない韓国に真の平和はない。北朝鮮は一昨日、平壌で誕生日を迎えた李在
禎(イ・ジェジョン)統一部長官に、「金正日(キム・ジョンイル)花」をプレゼント
したが、その花に込められた善意はまだ信じがたい。
東亞日報
http://japan.donga.com/srv/service.php3?bicode=080000&biid=2007030308088