【ソウルからヨボセヨ】韓国にきた寿司王
マンガ『将太の寿司(すし)』などで知られる寺沢大介氏が先ごろ韓国を訪れ大変な人気だった。
この作品は韓国でも『ミスター寿司王』と題して翻訳され、隠れたベストセラーになっている。
訪韓は日本の国際交流基金の対韓文化交流の一環で、原画の展示会やサイン会、
さらに韓国の人気料理マンガ『食客』の作家・許英萬氏とのトークなど大盛況だった。
寺沢人気の背景には韓国における近年の“日本食ブーム”がある。“日式”と称される魚中心の
日本料理は、以前はもっぱらおじさん世代の好みだったが、今や若い世代にまで広がり、
回転寿司など若いカップルでいっぱいだ。食のみならず近年のワインブームの背景にも実は
“日本”がある。やはり日本の長編マンガ『神の雫(しずく)』が翻訳されこれまたベストセラーに
なっているのだ。ワインの世界を素材にしたこの作品は韓国社会にワインの知識を広げワインブーム
を巻き起こしている。
日本製の人気マンガはビジネス界にも影響を与えている。韓国最大の財閥・サムスン(三星)
グループなどは“寺沢マンガ”を重役たちの必読書にしているという。作品に描かれている顧客優先
の発想に学べというわけだ。その結果、サムスンには新しく「最高顧客担当責任者(CCO)」も
誕生した。(黒田勝弘)
(2007/02/17 07:04)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070217/kra070217001.htm