>>1の続き
民主労働党の関係者が、スパイ事件を受けて自粛するどころか、国家情報院のスパイ捜査を鼻で笑いながら、
「勝手に騒げ。われわれは行く」といった態度を見せているのにも憤懣(ふんまん)やるかたないが、「行って何が悪い」
「行く用事があるのだろう」といった態度で接し、都合までつけてやった統一部の対応には嘆きのあまり声も出ない。
ここまでくれば金正日一派が今に韓国は崩壊するだろうと考えても無理もない。
北朝鮮はすでに核を手にした。韓国の安保意識が低下し、韓国社会がすっかり北朝鮮のスパイ天国となり、韓国の
機密情報が北朝鮮に次から次へと流れているところへ、韓国の政治家、有識者が先を争って北朝鮮に向かって手を
振りながら駆け寄っているのだから、これを単なる錯覚だと笑うことはできない。その上、核まで手にしたのだから、
北朝鮮が韓半島の主導権は自分たちにあると主張しても決しておかしくはないのだ。
以前、脱北者のキム・テサンさんがこんな話をしていたことがある。
「北朝鮮経済が生き返る見込みはない。原料も電力もないのに生産などできるはずがない。そのため金正日とその
取り巻きは、唯一の生き残り策が韓国をまるごと吸収することだと考えている。」
当時、そんなばかげた話があるかと思ったものだ。勝手にそんな妄想でもしていればいいとも思った。同時に、そんな
調子では金正日政権が生き残れるはずなどないとも考えていた。
しかしスパイ捜査の責任者である国家情報院長が韓国人の安保意識の低下を嘆き、包容政策を批判して職位を退き、
反米や親北朝の主張が横行し、前職・現職の幹部がスパイ事件に関わった政党の指導部がこれ見よがしに北朝鮮を
訪問するのを目の当たりにしたがら、もしかしたら金正日一派の思いつきが必ずしも的はずれではない気さえし始めた。
このままでは北朝鮮よりも、大韓民国が滅びる可能性を完全に否定することはできないのではないか。
金大中(キム・デジュン)顧問
朝鮮日報 記事入力 : 2006/11/02 18:30
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/11/02/20061102000060.html