中国困った「対朝」制裁 稀少鉱物輸入急増で経済緊密
■貿易総額が年28%成長、輸入は約3倍に
【北京=福島香織】北朝鮮の「核実験」発表で国際社会の対朝経済制裁論が強まるなか、
中朝経済の行方が注目されている。北朝鮮はハイテク製品に欠かせないタングステンや
モリブデン、マグネサイトなど希少鉱物の宝庫で、これを狙う中国企業の投資がこのとこ
ろ集中。国際社会は中国に北朝鮮制裁に加わるよう期待するが、資源戦略と企業利益か
らみて、中国には北朝鮮に冷たくできない事情もある。
中国外務省傘下の国際時事誌「世界知識」(10月1日発行)によれば、中朝貿易総額は2
001年わずか7億4000万ドルだったが、05年は15億8000万ドルと、年平均28%の速
度で成長してきた。このうち北朝鮮からの輸入は01年に1億7000万ドルだったのが05年
には5億ドル以上と約3倍に。鉱物類輸入は01年1000万ドルだったものが05年は2億1
000万ドルになった。
同誌は「中朝貿易の迅速な発展は相互補完性強化と密接な関係がある」とし、中朝経済は
援助ばかりではない、中国側にとってもビジネスチャンスがあるとしている。
鉱物類の内訳は出ていないが、北朝鮮はハイテク製品に欠かせないタングステンの潜在的
埋蔵量が世界1位。建材の材料となるマグネサイトは世界4位とされている。タングステンも
モリブデンも中国で産出するが、くらしのハイテク化が進むなか、世界でこれら希少鉱物は
争奪戦。めざとい中国企業がこれを見逃すわけはない。
今年9月には、民間企業の広寿集団(浙江省温州市)が605億ドルを投資して北朝鮮にモリ
ブデン採掘事業のための合弁企業を設立したほか、林宝鉱産開発有限会社(河北省秦皇
島市)も北朝鮮からモリブデン採掘の批准を得ている。
最近、国有金属大手の中国有色集団が北朝鮮の恵山銅鉱開発協力に調印したが、これも
希少鉱物開発が視野に入っているとみられている。このほか朝鮮茂山鉄鋼プロジェクト、黄
海油田共同開発プロジェクトなど大型資源開発投資の協議も進められている。
こういった資源的魅力のほか、世界に500万人散らばる「朝僑」が大量の外貨を送り込む北
朝鮮市場の潜在的な購買力も、中国にとっては決して小さくないとされる。同誌は「市場リス
クは低くない」としながらも、「韓国や日本、ロシアも対朝投資の好機を捜している。今後朝鮮
市場の競争は激化する」とし、経済制裁よりもむしろ投資強化を促す論調だ。
ソース:FujiSankei Business i. 2006/10/13
http://www.business-i.jp/news/china-page/news/200610130043a.nwc 関連スレ
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