11日にビシャンスタジアムで行われたAFC U−17選手権準々決勝の試合、
延長戦の末に10人の北朝鮮がディフェンディングチャンピオンの中国を2−1で下して準決勝進出を決めた。
16分に中国がガオ・ディのゴールで先制したが、その直後、北朝鮮のカン・ヒョンスが退場処分となった。
しかし、その4分後に北朝鮮のリ・ミョンジンが同点ゴールを決めた。
決勝点はゲームメーカーのオ・ジンヒョクが110分に決めたもの。
この勝利によって北朝鮮が2年前の前回大会での決勝、中国に唯一のゴールで敗れたリベンジを果たすと共に、
来年韓国で開催されるFIFA U−17ワールドカップへの出場権も獲得。
14日に行われる準決勝では韓国を破ったタジキスタンと対戦することとなった。
もう1試合の準決勝のカードは日本対シリア。
グループリーグ最終戦をジャランベサルスタジアムの人工芝で戦ったため、
ビシャンスタジアムでの天然芝の戦いを警戒していた中国だったが、ション・ジェン監督の心配が的中した形となった。
北朝鮮はグループリーグ全試合(2試合)をジャランベサルスタジアムで行っていたが、
北朝鮮のほうが天然芝により慣れていた様子。
キム・ムンチョル監督は選手たちがフィジカル的にも戦術的にもしっかり準備できていたとし、
中国より早く緊張から開放されたと語り、これが今日の試合の序盤でのスムーズな動きにつながったとした。
とはいえ、中国のガオ・ディが北朝鮮ディフェンスを切り裂いて16分に先制。
まさにその直後、同じく16分に北朝鮮のカンが不用意なタックルによって
サウジアラビアのアリ・アル・ムトラク主審からレッドカードを出され、10人となった。
しかし、4分後のムンのゴールによって北朝鮮が息を吹き返し、10人となりながらも中国にプレッシャーを与え続けた。
前半を1−1で終え、後半中国のジェン監督は何人かの交代を行ったが、
失うもののない北朝鮮に最後まで決定的なダメージを与えることが出来なかった。
58分にリー・ジンリンに代わって出場したウー・ホンギャンが90分に決定的なチャンスを得たが、
シュートはゴールポスト当たって決勝点とはならなかった。
口数の少ない北朝鮮のキム監督だが、喜びを隠せずに
「奇妙な感じだ。今までの私の人生でこのような経験をしたことはなかった。
私は単に選手たちに、できるだけのことをして戦おうと言っただけだった。
私は試合をコントロールしたいだけだった。そして、PK戦に持ち込もうと考えていた。」
と素直に語った。
「我々は1人少ない状態で、チームは完全に疲れていた。しかし、選手たちは私が全く予想しなかった何かをした。
彼らは110分に決勝点を挙げたのだ!これは全く信じられないことだった。」
AFC公式サイト
http://www.the-afc.com/japanese/competitions/AFCU17/news/default.asp?action=newsDetails&newsID=6946