【神戸新聞社説】当初友好的だった中韓との関係は「戦後最悪」状態…小泉首相は国益を損ねたといわれても仕方がない[8/27]

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1ポリリーナφ ★:2006/08/27(日) 18:47:01 ID:???
滞るアジア外交/戦略性のなさが重いツケ残した

「戦後最良」といわれる今の日米関係の一方で、中国や韓国とは「戦後最悪」の状態
といってもよいのではないか。

小泉首相は、両国が強く批判する靖国神社への参拝を繰り返してきた。「一つの問題
だけで対話を拒むのはおかしい」と責任は相手にあるとするが、結果的に、自民党
総裁選での公約へのこだわりが国益を損ねたといわれても仕方がない。

冷え切った中韓両国との関係は、アジア外交に対する首相の姿勢がもたらした結果
といえるだろう。

この五年間を振り返ると、対米関係を重視するあまり、広い視野に立った戦略性が
うかがえない「小泉外交」の限界が浮き彫りになってくる。

先月初め、北朝鮮が国際社会の警告を無視してミサイルを発射した際、最も強硬な
姿勢をみせたのは、日本だった。

十一日間に及んだ国連安保理の協議で日本が果たした役割については、麻生外相が
月刊誌で語っている。日本は発射の「Xデー」をにらみ、早くから対応を米国やフランス
と綿密に打ち合わせていた。だからこそ、最後まで先導できたのだという。

外相自ら「こんな面白い経験はなかった」と語った通り、日本が国際舞台で存在感を
示せたのは、久々ではなかったか。

実際、今の日本が独自外交を発揮できるのは、北朝鮮問題ぐらいであることを示して
いる。首相の二度にわたる電撃的な訪朝で拉致被害者と家族の計十三人が帰国した。
長年、日本政府が手をつけなかった拉致問題を進展させた功績は確かに大きい。

ただ、小泉訪朝の真相はベールに包まれており、こんな見方もある。

首相は当初、拉致問題で一定の前進があれば、正常化交渉に入るつもりでいた。
もし、その通りに進めば、北朝鮮が日本の経済支援で核開発を加速させかねないと
懸念する米国の反対で「拉致や核問題が解決しない限り、正常化はない」の姿勢に
変わったという指摘である。

一点突破の外交はできても、ち密な戦略外交は苦手。“度胸満点”の小泉外交には
そうした粗雑さが随所に見受けられた。

ソース:神戸新聞
http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/0000097359.shtml

>>2-5あたりに続く