[ワシントン 26日 ロイター]
人民元問題で対中制裁関税法案を共同提出した米上院のシューマー議員(民主党、ニューヨーク州)とグラム議員(共和党、サウスカロライナ州)は26日、
中国政府が9月末までに元相場を大幅に上昇させなければ、法案の採決を求める方針を示した。
両議員は26日、ポールソン財務長官と中国人民元改革の前進に向けた米国の対応について協議、この方針を長官に伝えたという。
シューマー議員は、記者団に「中国側に進展がないことに非常に失望していると(長官に)はっきり伝えた。今から9月30日までの間に進展がなければ法案を先に進めることになる」と述べた。
中国に切り上げ圧力をかけるため、近く訪中するかどうかなど、協議でポールソン長官からどんな話が出たかについては、両議員ともコメントを差し控えた。
中国政府は、2005年7月に人民元の対ドル相場を2.1%切り上げたが、それ以降、元相場の上昇は小幅にとどまっており、米議員の間では拡大する対中貿易赤字に苛立ちがつのっている。
両議員が提出したいわゆる「シューマー・グラム法案」は、法律として成立してから半年以内に中国政府が人民元をさらに切り上げなければ、対米輸出に27.5%の関税を課すという内容。
グラム議員は記者団に、同法案の廃案動議に67人の議員が反対した2005年4月以降、法案に対する支持が拡大した、と指摘。
「すでに67の賛成票は確保している。われわれとしては、採決をしたくないが、中国政府は、9月に採決が行われれば、中国にとって望ましくないということを理解する必要がある」と述べ
「中国のような大国が、基本的に自国通貨を操作し、国際市場を欺くことを容認することはできない」と主張した。
ヤフーニュース(日本語)
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