【フィリピン】アロヨ大統領 元政敵のポー氏を国家芸術家に認定[05/25]
ttp://online.wsj.com/article/SB114894338562865744.html?mod=opinion_main_europe_asia REVIEW & OUTLOOK May 30, 2006
Investors in Wonderland
WSJ(アジア版、社説):不思議の国の投資家たち
不思議の国のアリスでは、彼女は「不可能なことが起こるなんて、信じられない」と断言する
のだけれど、中国株式の投資家はちょっと意見が異なるの鴨。
信じられないかもしれないけれど、中国の株式市場は今年になってアジアで最高のパフォーマ
ンスを挙げているのだ。上海株式指数は+42%、深セン株式市場は+49%である。これは、その
二つの市場が昨年ネガティブになった僅か3つの市場の中の二つである事と対照的である。
左のグラフに示すようにアジアの他の株式市場と比べて、中国の株式市場の好成績は驚くべき
ものに見える。景気回復中の日本は日経225が年初から−1%、韓国のKOSPIは−4%である。
日本や韓国の株式市場の低迷は、その多くの理由がインフレの恐れに対する警戒から外国人投資
家のポートフォリオ投資が控えられていることによる。
しかし、いくら中国株式市場が良さげに見えようとも、WSJは最近の好成績は殆どがフィクシ
ョンだと主張する。
(But no matter how good China looks now, we'd still argue that the recent fun is
mostly fiction.)
正常な経済では株式は企業利益の将来の期待値で評価される。中国は正常な経済とはいえない。
中国企業の将来の利潤は、政府がどの程度規制をおこなうか緩めるかへの期待と密接に関連して
いる。コーポレートガバナンスの貧困、企業会計情報の公開の不十分さ、そして行き当たりばっ
たり(haphazard)の規制といった問題を抱えている。
中国証券監視委員会は、あまり役に立たない。監視委員会の進める国営企業の株式の放出の政策
を進めるのは良いとして、市場への株式投入に際してダンピングにならないように投資家を保護
すべしとのメッセージを出してしていることは市場が需要と供給で動いていないと言っているの
と同じである。昨年、監視委員会があぶなそうな会社の株式上場を差し止めたときにも同じメッ
セージを出していることになろうが、超大型企業の疑惑についても同じ態度なのかはよくわから
ない。
中国株式市場の最近の高騰は外人投資家のせいではない。中国政府の許可した海外機関投資家の
参加プログラムは$6Bしか投資資金を集めていない。現在の市場規模は$450B程度である。そ
れに外人投資家の資金は中国株式にのみ向けられているわけでもない。
そういうことなので、残るのは中国国内投資家ということになるのだが、ここ数年来のアジア株
式の高騰で強気になっているのかもしれない。あるいは、中国国内投資家には他に選択可能な投
資機会がなさ過ぎなのかもしれない。これは本物の、あるいは信じる人の作る、マーケットの
ラリーにとって良い前兆とはいえない。
(That leaves China's famed domestic punters, who may feel emboldened by other Asian
stock market gains over the past few years. Or perhaps, given their limited investment
options, China's investors simply can't think of anywhere better to park their cash.
That's not a good omen, in a real or make-believe market rally.)
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かなりはっきりと書いているわけだけれど、最近の上海株式相場の高騰は中国政府の政治的指導
によるもので、通常の外人投資家などが可能性を買って参入しているものではないから、本来は
ありえないような「不思議の国の株式市場の高騰」(=フィクション)であると。
>>99 >>100 >But no matter how good China looks now, we'd still argue that the recent fun is
>mostly fiction.
こういうことを、明確に社説に書けるか、かけないかが、日本経済新聞とWSJの決定的な違い。