【産経社説】黄砂 各国が協力して環境守れ−淮河流域には、「がん村」と呼ばれる農村が分布 [06 5/21]

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1ツンデレおまコンφ ★
視界が悪くなり、洗濯物を汚す。黄砂の被害は、これだけではない。大気中の汚染物質を
中国大陸から運んでくることが、最近の研究で明らかになった。もう、「春の風物詩」などと
のんきなことはいっていられない。

今年はその黄砂が多い。気象庁はすでに四回、全国に「黄砂情報」を出した。昨年と一昨年は
ともに二回だった。お膝(ひざ)元の北京では先月、ゴビ砂漠やタクラマカン砂漠で発生した
砂塵(さじん)が、上空の気流に乗って襲来、わずか二日間で三十三万トンもの黄砂が降り
注いだという。気候の変動と砂漠化が、黄砂を生んでいる。

東京大学気候システム研究センターの中島映至センター長によると、汚染物質は二通りの
方法で黄砂によって運ばれてくる。一つは黄砂が汚染物質を排出する地域を通過するとき、
大気中の汚染物質を前面に押し出す形で進み、汚染物質を日本に届ける。もう一つは、
数千メートルまで巻き上げられた黄砂が、高度を下げながら移動する際、砂粒の表面の
凹凸に汚染物質を付着させて日本まで飛んでくる。

飛来した黄砂が上空でフタのように大気の対流を妨げ、自動車の排ガス濃度を上昇させる
データもある。

中国東部の淮河流域には、「がん村」と呼ばれるがんの発生率が高い農村が、分布している
という。村民ががんで次々と死んでいく。胃がん、肝臓がん、食道がん…とがんなら何でもある。
工場排水で汚染された井戸水を飲んでいるからだ。政府の対応は遅れ、農民たちは、薬代や
手術費、入院費が払えず苦しんでいる。河北省中部のリゾート地、湖沼地帯の白洋淀でも、
工場排水が流れ込み、魚の大量死が起きている。

中国では経済成長の優先策で大気や海、河川の環境汚染が進み、ベンゼンやカドミウムなど
さまざまな化学物質による健康被害が問題となり、三月の全国人民代表大会(全人代)では、
環境対策を重視する方針が打ち出された。だが、その方針にどのくらいの実効性があるかは疑問だ。

環境汚染は一国の被害にとどまらない。隣国はもちろんのこと、地球規模で広がっていく。
黄砂がそれを示している。地球の環境は、各国が協力して守らなければならない

ソース:産経新聞
http://www.sankei.co.jp/news/editoria.htm

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