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130<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん
【朝日社説】小泉首相の靖国参拝などで日本によくない印象もあるだろうが、まずはありのままの日本を見てほしい

■高校生交流 ようこそ、日本へ

中国の高校生200人があす、日本にやってくる。相互理解を深めようと、日中両政府が進める
高校生交流の第1陣だ。
東北部の黒竜江省や内陸の四川省などの高校生たちで、9日間を日本で過ごす。東京、埼玉、
千葉、茨城、三重、滋賀の21高校で授業に参加したり、生徒の自宅に泊まったりする。
この1年間に、6陣に分けて中国各地から計1100人が来る。日本からも千人の高校生が中国
を訪れる計画だ。双方の社会や暮らしを実際に見て、経験し、同世代の若者と語りあってもらう。
貴重な体験になるに違いない。
このところ、日本人と中国人の相互不信は深まるばかりのように見える。昨年の内閣府の世論
調査では中国に親しみを感じない人は63%。北京大学などが行った中国での世論調査だと日
本に良くない印象をもつ中国人も63%だった。
小泉首相の靖国神社参拝や中国での反日デモなど、最近の出来事の影響が大きいのだろう。
一衣帯水の隣国であり、歴史的、文化的なつながりも深いのに、双方の国民が互いに不信感
を抱くのは不幸なことだ。
なんとか相互理解を深める方法はないか。日中の有識者でつくる新日中友好21世紀委員会が
一昨年、両国の将来を担う青少年の交流を広げるよう提案した。それが今回、高校生の相互派
遣の出発点になった。
実は、84年に日本の青年3千人が中国を訪れたことがある。中曽根首相、胡耀邦総書記の時代
に、友好の基礎を築こうと企画されたものだった。中国側で受け入れの責任者をつとめたのが、
若き日の胡錦涛国家主席だった。
それからほぼ20年。両国の交流は、当時は想像もつかなかったほど深まった。同時に、中国の
経済発展で大国としての存在感が高まるにつれ、ライバル意識が生まれ、政治体制の違いも絡
んで互いにいやなところが目につくようになった。
相互理解のための、新たな工夫と努力が必要とされる時代を迎えたということかもしれない。
国民同士の相互不信をそのままにしておけば、協力はおろか、だんだん関係が不安定になる
おそれもある。再び、若い世代にその橋渡しを期待したい。
日本へ来る高校生は限られた数だが、行く先々で大勢の人たちと接することになる。その様子は
中国でも報道される。また、2陣以降に向けて、すでに多くの自治体が受け入れに名乗りをあげ
ている。両国の人々が相互理解について考える絶好の機会になるのではないか。
教科書や報道、父母の話を聞いて育った中国の高校生たちが、初めて自分の目で日本を見る。
歴史をめぐる論争を引きずりながらも、戦後は平和と民主主義のもとに発展してきたこの国が、
どのように映るだろうか。
まずはじっくりと、ありのままの日本を見てほしい。そこから、確かな対話が始まるのだから。

http://www.asahi.com/paper/editorial20060515.html