http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/06/30/20060630000031.html ★金英男さん拉致した工作員「本当にかわいそうだ」 〔2006/06/30 12:04〕
■29日午前6時45分、金光賢(キム・グァンヒョン)さん(68)は通勤途中だった。■自ら拉致し北
朝鮮に連れ去った当時坊主頭の高校1年生だった、金英男(キム・ヨンナム)さんが前髪の薄い
中年になって韓国から来た老母、崔桂月(チェ・ゲウォル)さんと金剛山で28年ぶりの「涙の対
面」を果たした翌日だった。■この拉致事件は当時対韓工作員だった金光賢さんがもたらした
悲劇だが、本人は沈黙を守った。黒いズボンに長袖のワイシャツをまくり上げた姿の金さんは自
身が拉致した金英男さんが崔桂月さんの大切な「末っ子」だったということが日本政府のDNA鑑
定で明らかになった2カ月前よりも、さらにやつれており、歩く姿もつらそうに見えた。■金光賢さ
んは周囲の視線を気にする様子でしきりに当たりを見回していた。足早に先を急ぐ彼は、記者た
ちの方を振り返りながら短く答えた。■「これ以上話すことはない。もう(私を)放っておいてほし
い」■鍾路にある職場へ向かう地下鉄に乗った彼は、周囲の視線を避けるように窓の外を見つ
め、唇をきつく結んでいた。■その時、金光賢さんのそばに座っていた会社員が新聞を広げた。
見出しには「金英男さん、28年ぶりに母と対面」の文字。彼はちらっと横目でその新聞の記事と
写真に目を向けた。■地下鉄が停車すると、彼がやっと重い口を開いた。「昨日少しテレビで見
た。ほんとうにかわいそうだし、残念なことだ。最近糖尿病と高血圧が悪化して耳がよく聞こえな
いから、画面と字幕しか見ていないが・・・」■それからしばし沈黙し、口ごもりながら話を続けた。
「金英男さんもそうだが、自分の意志とは関係なく起きてしまったことだ」■金英男さんと母の崔
桂月さんが金剛山で涙の再会を果たした28日、金光賢さんは妻の母の49回忌を上げていた。
彼は妻の母を「お母さん」と呼んだ。■「お母さんが何でこんな目に遭わなくてはならなかったの
でしょう。私のせいでこんなことになったのではないかと心が痛みます」■地下鉄が乙支路入口
駅に到着し、車両を降りた金さんはつらそうに駅の階段を上がった。会社に近づいてきた時、彼
が握手を求めてきた。名刺を渡そうとしたが、受けとらなかった。■「必要ない。私を放っておい
て欲しい。ただ見守っていてくれさえすればいい」■そして通勤ラッシュの人混みの中に消えて
いく前に、彼は「(金英男親子の件は)自分とは関係ないことだ」と言った。■北朝鮮ではこの日、
金英男さんが記者会見を行い、「自分は北朝鮮に拉致されたわけではない」と主張した。■拉
致実行犯と拉致被害者のなんとも皮肉な運命。両者とも韓国と北朝鮮で、自身の生き残りをか
け、本能的な「防御」を行っていた。■金光賢さんは当時北朝鮮で対南工作員の侵入・復帰業
務を担当する「301海上連絡所」に勤務しており、1980年6月に工作船に乗って忠清南道大川の
海上から侵入を試みて捕らえられ、後に韓国に亡命した。■当時の取調べでは、金さんは「金
英男さんを群山仙遊島海水浴場で拉致した」と供述していたが、最近のインタビュー(4月15日
付本紙)では「自分は甲板で仕事をしていただけで、金英男さんを見たことがない」と話している。
■チョン・ヒョンソク記者
【拉致】金英男さん拉致した工作員「本当にかわいそうだ」 [07/01]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1151690772/l50 >>333