伽揶は「韓国史の失われたアトランティス」
小説家・崔仁浩、『第4の帝国』発刊
韓国の古代史の秘密を追跡し、興味深い小説を発表してきた小説家の崔仁浩(チェ・
インホ/61)氏が、忘れられた伽揶の歴史を小説に再構成した3冊組の長編『第4の
帝国』(余白社)を発表した。朝鮮日報連載小説の『失われた王国』(百済)をはじめ、
『帝王の門』(高句麗)、『海神』(統一新羅)につながる韓半島(朝鮮半島)古代王朝
シリーズの完結編。地方のある新聞に連載した原稿を約800枚削り、500〜600枚ほど
新たに書き足して本として出版した。
崔氏は伽揶を「韓国史の失われたアトランティス」と言う。古代王国の中で一番先に
舞台から消え去り、その実体は謎としてベールに包まれているとのこと。彼は秘密を
解くカギとして1990年に金海13号古墳で出土した6点の巴形銅器に注目する。
「古代日本の天皇の墓でだけ発掘されていたこの銅器が金海から出たということは、
伽揶と日本の支配勢力間の密接な関係を証明しています。日本は伽揶地域に進出し、
韓半島を治めたという任那日本府説を主張するが、私の小説が追跡して下した結論は、
むしろ伽揶の民が日本に渡って古代王朝を立てたということです」と強調した。崔氏は
今回の小説を書くため九州地域はもちろん、沖繩やインドまで広範囲にわたり現地調査
・資料収集を行ったという。
崔氏は「伽揶史を取り上げた『第4の帝国』を最後に、今後は韓国の歴史小説を書き
ません」と宣言した。「キリストについて書いてみるつもりです。大体の構想は終わり、
9月にエルサレムやパレスチナなどで現地調査に行く予定です。金壽煥(キム・スファン)
枢機卿も手伝ってくださると約束してくれました。
ソース:朝鮮日報
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/04/25/20060425000002.html