★北に韓国のIT関連情報を送ったスパイを拘束
北朝鮮の対南工作部署「対外連絡部」の指令を受け、韓国の各種重要情報を
北朝鮮の工作員に伝達したスパイが国家情報院と検察によって摘発された。
2003年に現政府が発足して以来、スパイが摘発されたのは3度目のこと。
ソウル中央地検公安1部は10日、各種のハッキング・保安プログラム、書籍など
情報通信関連の冊子・各種の政府年鑑・白書などを1987年頃から中国内の北朝鮮
工作員に伝達してきた華僑のチョン某(67/H貿易代表)容疑者をこの日、国家保安
法上スパイ容疑で拘束した。
チョン容疑者は北朝鮮の「対外連絡部」部長のカン・クァンジュ氏と副部長シン・
ドゥチョル氏の指示を受ける北朝鮮海外工作拠点「ワリョン連合貿易公社」の
総経理兼北京支社長のチョ・キョンチュンの指令を受けてきたと国家情報院は伝えた。
チョン容疑者に指令を出したチョ氏は「キム・チョル」という仮名のIDを使用中
だった金正日(キム・ジョンイル)総書記の長男金正男(キム・ジョンナム)氏からも
電子メールで随時指示を受けてきた人物であるとされている。このような事実は国家
情報院が2004年10月、韓国の某ポータルサイトに開設されたチョ・キョンチュンの電子
メールを家宅捜査した結果明らかになった。
チョン容疑者は2001年10月、対中国・北朝鮮貿易をするとしてH貿易という会社を
設立した後、中国朝鮮族の北朝鮮工作員チョ・キョンチュン(50)から計11万9000ドル
を受け取り、最近まで各種の政府年間と学会資料、人名辞典など13種の資料を購入し
伝達した疑いが持たれている。
中国のチョ氏はファックスと携帯電話で随時必要な品物の目録を注文し、北朝鮮の
ドル資金のマネーロンダリング銀行とされているマカオのバンコ・デルタ・アジア銀行
で工作金を受け取った後、取引代金をチョン容疑者に送った。
チョン容疑者は特に2003年以降、コンピューターのハッキングやネットワーク保安関連
の書籍や資料、国内外のソフトウエア会社の保安・ホームページ作成プログラムなどの
要求を受け、数十件を集中的に伝達していたことが確認された。
スパイ容疑で摘発されたチョン容疑者は華僑出身で、約20年前、台湾の友人の紹介で
知り合ったチョ氏に説得され、10年間余に渡りスパイ活動をしてきたと検察は伝えた。
■ソース(韓国:朝鮮日報)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/04/11/20060411000029.html