http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20060516MS3M1600316052006.html ★社説・春秋 〔5/17〕
■英語で「愛国心」を意味するパトリオティズムの語源は「同胞」に相当するギリシャ語だという。
民族や親族、地域や故郷など国民をつなぐきずなは複雑に入り組んでいる。分断国家の隣国
で高まる「同胞愛」はどこへ向かうのだろう。▼北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父、滋さ
んが訪韓し、同じく拉致被害者で夫の可能性が高い金英男さんの家族ときのう初めて面会した。
世論に働きかけ、日韓両国に広がる拉致被害者の救出と真相の解明をすすめる活動に関心が
低かったのは、南北統一を優先する韓国政府がこの問題に消極的だったからだ。▼めぐみさん
の母と面会したブッシュ米大統領が解決へ全面協力を約束した。アナン国連事務総長は「被害
者家族の痛みに思いを致すべきだ」と北朝鮮への非難を強めた。今年のサミットの議題にも検
討されている拉致問題は、人道と人権を踏みにじる専制国家の国際的蛮行として世界が共有
する課題になりつつある。▼盧武鉉政権は国内の被害も公式には認めず、6月には金大中前
大統領の北朝鮮訪問も予定されている。人権という普遍的な価値を国家が押しつぶした拉致の
問題は「同胞愛」より優先すべき喫緊の課題ではないのか。非行で孤立する兄弟に甘言をもっ
てせず、苦言をもって臨むことが「大人の国」の道ではないか。
【日経】韓国よ「大人の国」になれ…「拉致」は「同胞愛」より優先されるべき課題だ
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1147858660/l50 >>418 >>389