【社説】嘘つき政治家が追放される日本、権勢振るう韓国
日本で、最大野党・民主党の代表と幹事長、国会対策委員長ら首脳部全員が辞任し
た。ある企業関係者が与党の自民党の有力議員の息子に3000万円を送金せよと自
社の職員に指示したという民主党所属議員の主張が事実でなかったと判明したため、
その責任を負って辞任したのだ。虚偽の主張を行った議員本人は議員職を退いた。
韓国の政界では日本のように嘘をついた政治家が締め出されるケースが存在しない。
嘘をついても締め出される心配がないので、相手を中傷しようと考えつくままに口にし
ている。後々その言葉が間違っていたとしても、「違ったら違ったでそれはそれ」という
具合に責任は問われない。
最近ヨルリン・ウリ党は、ハンナラ党の李明博(イ・ミョンバク)ソウル市長の無料テニス
事件と、許南植(ホ・ナムシク)釜山市長のゴルフ事件関連の真相調査団を組織した。
ハンナラ党も、イ・ヘチャン前首相の3.1独立運動記念日ゴルフ問題と金在録(キム・
ジェロク)容疑者のロビー事件を突き止めるための真相調査団を組織した。
まともな真相調査を行うためには、時間がかかるしかない。にもかかわらず、政治家
たちは真相調査団が組織される前から、定かでない情報提供と噂を根拠に、とにかく
「…らしい」流の攻勢に乗り出す。
ヨルリン・ウリ党の金斗官(キム・ドゥグァン)最高委員は、「許釜山市長が、昨年から
今まで釜山アシアドカントリークラブで、100回に渡ってゴルフに興じた」と常識では納得
が行かない主張をしたが、証拠を示してはいない。
ハンナラ党の李漢久(イ・ハング)議員は、ヨルリン・ウリ党所属でソウル市長選挙に
名乗りを上げる康錦實(カン・グムシル)前法務長官と金在録容疑者の関係について
「疑いがある」とし、大きな疑惑が隠されているかのような発言をしたが、いまだ根拠
を示していない。
とりわけ選挙を目前にした時期になると、相手を中傷する政治家の嘘が飛び交う。
真実かどうかが判明するまでには、相当な時間を要するため、そのときまで相手を
苦しめられるという卑劣な思惑から生まれた工作政治だ。
先の大統領選挙の際、民主党の薛勳(ソル・フン)前議員が提起した、李会昌(イ・
フェチャン)候補が20万ドルの政治資金を受け取ったという主張、李候補の妻の韓仁
玉(ハン・インオク)さんが、キヤン建設から10億ウォンを受け取ったという主張、李候
補の息子の兵役不正問題が隠ぺいされたという主張は、裁判所で嘘であることが
判明した。しかし、そうしたデマをばら蒔いた人物たちは、責任を負うどころか、現政権
で首相や長官になって権勢を振るった。
嘘をついた政治家が責任を問われない現状では、こうした嘘のオンパレードは今後も
続くことだろう。
ソース:朝鮮日報
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/04/03/20060403000000.html