【台湾】「高砂義勇兵」碑は存続、台湾が妥協案、残る8基は撤去[060225]

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【台北=長谷川周人】台北市郊外の烏来郷に移設が完了した先住民出
身「高砂義勇兵」の英霊記念碑が、台北県政府から撤去指示を受けた問
題で、同県政府は二十四日、記念碑そのものは存続させ、残る「皇民」な
ど日本語が入った石碑八基を撤去した。作業は設置者である地元の了承
を得て行われ、存続の可否をめぐり一週間にわたって揺れたこの問題は、
両者がぎりぎりの妥協案を見いだした形となった。
 県政府は二十四日朝、担当者を現地に派遣して記念碑と石碑の一部を
黒いビニールシートで覆い、同日中の撤去を改めて地元に指示した。地元
側は反発したが、県政府建設局の蔡麗娟局長が昼前に説明に訪れ、午
後から地元側と非公開の折衝に入った。
 この結果、地元側は現在の敷地を県が「高砂義勇隊記念公園」とし、この
中に記念碑を残すという県政府が提示した案に同意。記念碑側面に刻まれ、
県政府が排除を求める「大和魂」などの日本語の文言や李登輝前総統の揮
毫(きごう)は今後、専門家の見解を参考に双方で対応を検討するが、残る
八基の石碑は撤去し、県政府が管轄する施設に保管された。
 撤去された八基の石碑は、日本の遺族団体などが寄贈したもので、県政
府は「天皇を称賛する誤った歴史認識が含まれている」(周錫●県長)とし、
撤去を求めていた。
 十四年前に建立された高さ約三メートルの記念碑とその他の石碑は二〇〇
三年、敷地を提供してきた観光会社の倒産で存続の危機に陥った。だが窮状
を報じた産経新聞の記事がきっかけで、読者らから義援金三千二百万円あまり
が寄せられ、これを資金に地元が県政府関連機関の許可を得て今月八日、記
念碑をそっくり県所有の公園内に移設する作業を完了させた。
 ところが、最大野党、国民党寄りの台湾の有力紙が記念碑落成から九日後、
同公園が「日本に占拠された」とする批判記事を掲載。これに連動するように反
日派とされる先住民区選出の立法委員が、県政府に記念碑を撤去するよう迫っ
た。

(>>2-5あたりに続く) 
=ソース=
産経新聞社
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060225-00000011-san-int