来月からインドネシアで通信指令の技術指導に当たる石川県警
警務課課長補佐の谷口栄三郎警部(44)の辞令交付式が二十七日、
県警本部で行われた。一九九三年にカンボジアで文民警察官が襲撃
された事件で重傷を負い、頭部に浴びた破裂弾が今も残る谷口警部は
「現地で民主警察の土台づくりに役に立ちたい」と力強く抱負を語った。
干場謹二県警本部長が辞令を交付し「石川県警や日本警察を代表
する一員として、初心に立ち返って新たな気持ちで頑張ってほしい」
と激励した。谷口警部は「住民に愛される警察から始め、通信指令シス
テムを手段として構築し、最終的に日本警察の国際協力に感謝しても
らえるように努めたい」と抱負を述べた。
谷口警部は、三十一日付で警察庁に出向、二月から来年七月末ま
で国際協力機構(JICA)派遣専門家として、インドネシア国家警察に
配属され、ジャカルタ周辺のモデル警察署を中心に通信指令システム
の整備に当たる。
谷口警部は巡査部長時代の九三年五月、カンボジアで国連平和維
持活動(PKO)中に武装集団に襲撃されて重傷を負った。その後に職
場復帰し、県警の通信指令官や機動捜査隊副隊長などを歴任し、県内
の治安維持に当たってきた。
襲撃事件から十三年を経たインドネシア赴任について谷口警部は
「決して特別な仕事ではない。日本警察が海外でも頑張っていること
を県民の皆さんに知ってもらい、応援して頂ければありがたい」と語った。
ソース:北國新聞
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20060128005.htm