たのんます。
中国、救急車使って商売 学校はパトカーで
【北京=野口東秀】中国広西チワン族自治区の宜州市人民法院(地裁)はこのほど、診療所の救急車をバス代わりに使うことを許可した元診療所長に対し職権乱用罪で懲役一年、
執行猶予二年の有罪判決を言い渡した。国営新華社通信が伝えた。
中国では、休日に黒塗りの公用車で家族とともに観光するなどのケースが少なくなく、政府は公用車削減など改革に乗り出している。
新華社電によると、被告となった診療所長は二〇〇四年一月、出稼ぎ労働者らが故郷に帰る春節(旧正月)を前に、診療所の運転手から「救急車を使って商売をしたい」と相談され許可した。
結局、運転手は広東省から出稼ぎ労働者を乗せて戻る途中、大型バスと衝突し、十一人が死亡、四人が負傷する大事故を起こした。
子供の学校への送迎に救急車やパトカーを利用するケースもある。
共産党機関紙「人民日報」によると、安徽省六安市規律検査委員会などが昨年秋に三日間、調査を実施したところ、学校への子供の送迎に使われた八十六台の車両のうち公用車は四十二台と、
「公用車の利用率」は約五割にも達していたことが判明した。公用車のうちパトカーや救急車が31%に及んだという。
公用車を使える幹部は車を子供の送迎だけでなく、「家族の買い物や旅行などに使う場合も多い」(元人民大学教授)。
中国各紙によると、全国の公用車は一九九〇年代末で約三百五十万台。維持費や人件費の総額は年間約三千億元(一元は約十四円)とされ、コスト面からも各地方政府は公用車を削減する傾向にある。
(産経新聞) - 1月20日2時54分更新
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