【東亜日報】「韓国・慶州の法酒は日本酒の先祖」★3〔12/02〕

このエントリーをはてなブックマークに追加
300zeong ◆T4CehpekFc
山田聡昭氏より、今般の件に関してコメントをお寄せ頂いたので開示致します。
尚、本名に当たる部分はzeongに改変してあります。

zeongさま

先日はお電話、メールなどでいろいろとご助言・ご心配を頂戴しありがとうございま
した。
今回の件につきましては、弊社として以下のように釈明してまいりたく存じます。


拝啓 師走の候、ますます御健勝のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高
配を賜り、厚くお礼申し上げます。
 このたびは「東亜日報」(2005.12.2)で報じられた、韓国農水産物流通公社主催
「韓国の伝統酒との出会い」での私のスピーチ内容について、貴重なご意見・ご批判
・ご助言をお寄せいたきまことにありがとうございました。
 この催しは、マッコルリや果実酒、蒸留式焼酒など韓国の伝統酒を、広く日本に
知ってもらうことを目的としたものでした。そこでの私のスピーチの役割は、ほとん
どの日本人が初めて味わうこれらのお酒の特徴を、わかりやすく説明することです。
最初に、東アジアに共通する麹を利用した酒造りを話した上で、大陸と日本では麹の
種類や製法が日本と異なること、韓国ではヌルッという麦の麹を使うこと、そしてヌ
ルッが韓国の酒を特徴づけるものだと述べました。
 その後でマッコルリや法酒などの醸造酒に触れたのですが、日本人になじみのない
法酒の説明では、米を原料とした澄んだ酒であることから日本の清酒に近いタイプの
酒で、良質なみりんや貴醸酒のようにとろりと甘い酒と申し上げました。その時に大
陸から日本への酒造りの技術伝播の歴史を踏まえて、「日本酒の祖先みたいなものか
もしれません」とひと言だけ添えました。
 日本酒がどのように成立したのかについては諸説あり、論ずるには相応の準備が必
要です。さらに今回のスピーチとはまったく異なる大きなテーマです。私は、慶州の
法酒が日本の清酒の直接的な祖先であるというつもりはございませんでしたが、結果
的にこれが今回の報道となってしまいました。
 私の配慮不足から、皆様をはじめ関係各所に多大なご迷惑をおかけすることになっ
てしまい、誠に申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。
 今後はこうしたことのないように十分に注意いたしますので、今回同様、忌憚のな
いご意見・ご指導・ご鞭撻のほどをお願い申し上げます。     敬具

  2005年12月5日
 
  株式会社酒文化研究所
   山田聡昭