ラブマーク
SKグループが最近ロゴを変えた。 英文のSKの上に、チョウチョウの翼がそっと広げられた
新しいロゴの名前は「幸福の翼」だ。 顧客と企業いずれも幸せになろう、という意味らしい。
来月から看板などを新しいロゴに変えるのに1200〜1300億ウォン(約120〜130億円)が
費やされる。 そうしたお金が費やされても惜しくないのは、ロゴが企業の「顔」だからだ。
ロゴの元祖は、中世ヨーロッパの紋章である。 紋章は、12世紀、騎士らが顔まで覆うかぶとを
被るようになりながら誕生した。 かぶとで視野が狭くなり、敵と味方が分からなくなると、
盾に文様を描いて区別した。 初期の紋章の大半が盾の文様であるのもそのためだ。
ヴァルター・レオンハードは『西洋紋章大図鑑』で、古代ギリシャ人は円状の盾に文様を刻み、
ローマは各軍団別に盾の文様が異なった、と書いている。
王族と貴族のひとり占めだった紋章が、庶民に継がれたのは、特権的同業者組合のギルドを
通じてだ。 パン屋はパン、裁断師はハサミ、大工はオノと物差しなどを紋章に作り、使った。
ちゅう房用包丁の代名詞、ヘンケルの双子は、かじ屋のシンボルだった。 創業者のフリッツ・
ヘンケルは、ドイツ・ゾリンゲン(soligen)で同地の領主に軍人用の短剣を納品していたが、
当時に使われた紋章を1731年に商標として登録し、それが現在の双子マーク、ヘンケルの
象徴となった。
食品大手ネスレのシンボルマーク「小鳥の小さな巣」は、スイス・ネスレ家門の紋章を変形
したもので、キャデラックのラジエーターグリルで輝く王冠と盾の形のエンブレムは、キャデラック
家門の紋章から取ってきたものだ。 ポルシェのエンブレムは、シュツットガルト市の紋章の
中の「前足をあげた黒い馬」から借りてきた。
私たちは1日平均1500のロゴ・エンブレムなど企業の顔に会うという。 それらのうち最高の
「顔」を、広告代理店サーチアンドサーチの代表、ロバーツ氏は「ラブマーク(Love Mark)」
と呼んだ。 最高の企業は、顧客の胸の中に「愛のように深いあと」を残す、との意味だ。
同氏は、ラブマーク企業にハーレーダビッドソン、スターバックスなどを選んだ。
しかし、韓国企業の中にはぱっと思い出せるラブマークがない。 しばしば政治と経済は、
その国の国民のレベルについて行くと言われるが、そのためだろうか。 ロゴだけを見ても、
自ずと胸がときめくような「顔」−韓国のラブマークを見てみたい。
ソース(中央日報・韓国)噴水台
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=68499&servcode=100§code=120 SKグループ、ロゴ変更のお知らせ
http://www.sk.co.kr/communication/newscenter/news_view.php?code=report&bbs_no=1375 http://www.sk.co.kr/manager/upfile/news/200510/1789510484.jpg 新ロゴ