東シナ海石油ガス田 日本が試掘に踏み切れば…、“武力衝突”の可能性も
妨害行動に手立てなく
東シナ海の石油ガス田開発に関する日中協議が開かれる中、日本企業による試掘に
向けた政府の安全確保対策は遅々として進んでいない。中国側と対等な立場で交渉する
には「日本側が試掘に着手するのが前提」(民間企業幹部)にもかかわらず、中国側の
示威的な軍事行動に対抗する法整備を先送りしてきたためだ。偶発的な“武力衝突”の
可能性も否定できない中、日本側が試掘に踏み切った場合に中国側がどう出るか、
シミュレーションしてみた。(杉本康士)
◆中国の圧力
日中中間線付近での日本側の調査に対し、中国側はこれまで、漁船を装った“工作船”が
拡声器で大音量を流し、音波調査を繰り返し妨げていた。
しかし、今年に入って妨害活動は民間船主体から、国の艦船によるものへとエスカレート。
国家海洋局の調査船が、日本の調査船の前方を至近距離で横切る危険な航行で妨害したほか、
九月にはミサイル駆逐艦一隻、フリゲート艦二隻、洋上補給艦、情報収集艦の計五隻が、
中間線付近の中国側海域で活動しているのを海上自衛隊の対潜哨戒機P3Cが確認した。
こうしたことから、政府から試掘権を得た帝国石油が試掘に踏み切った場合、漁船や調査船に
加え、沿岸警備隊の船舶や海軍艦艇、軍用機が、(1)日本の調査船の周囲を航行して心理的な
圧力をかける(2)進路を妨害したり、体当たりしたりする物理的な妨害(3)射撃による強制的な
排除−といった行動に出ることが予想される。
◆偶発的衝突も
中国海軍は東シナ海を対象とした予備役の船艇大隊を編成したとされ、東シナ海には緊張が
高まっている。中越両国が二〇〇〇年末に海上国境に関する協定を締結したトンキン湾では、
今年に入って両国の漁船と治安当局の銃撃戦が発生した。
拓殖大の茅原郁生教授(中国政治)は、トンキン湾では両国が海軍力を展開してにらみ合い
ながらも、中国側が直接排除行動には出ていないことを挙げ、「中国政府は東シナ海でも慎重
姿勢をとる」とみる。ただ、「中国海軍の現場指揮官が緊張状態の中で独断専行し、交戦状態に
なることもありうる」とも述べており、“最悪のケース”も否定できない。
中国軍艦による示威行動への対抗策をめぐっては、専門家の間でも意見が分かれている。
中国軍事問題研究家の平松茂雄氏は「日本側は政治判断で自衛隊の船を出すことが必要だ」
と指摘。これに対し、海洋政策研究財団の秋山昌広会長(元防衛事務次官)は、中国側の強圧的な
姿勢を逆に際立たせる意味で、「中国による示威行動程度であれば、海上自衛隊が出ていく
必要はない」との立場だ。
◆法整備が急務
(略)
■中間線、当事国の合意で規定/日本の主張、世界の主流
(略)
http://www.sankei.co.jp/news/051001/morning/01kei001.htm 前スレ
【ガス田】“武力衝突”の可能性も 日本が試掘に踏み切れば★2[10/01]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1128166485/