アジア通貨動向(26日)=ルピアが連日の3年半ぶり安値更新、中銀の介入も効果薄
2005年 08月 26日 金曜日 14:03 JST
[シンガポール 26日 ロイター] 26日午前のアジア通貨市場では、
インドネシアルピアが前日に続いて3年半ぶりの安値を更新した。
インドネシア中銀による米ドル売り介入もむなしく、地元投資家による米ドル買いは抑えられていない。
ルピアは、2002年1月以来の低水準となる1米ドル=1万0460ルピアで推移。
今月に入って6%、年初来では約11%下落している。
原油価格の高値更新を受けてアジア経済成長見通しの不透明感が高まっていることで、
他のアジア通貨も軟調に推移しており、今週は韓国および台湾の株式市場でも外国勢による売りが
膨らんでいる。
インドネシアでは、原油高が国際収支に打撃を与え、インフレ率を押し上げているが、
政府当局は、インドネシア経済が完全にコントロールされており、同国のファンダメンタルズは
引き続き安定している、と投資家に確信させようと努めてきた。
ただし、ジャカルタの通貨ディーラーによると、インドネシアの富裕層は、
政府がルピア支援のための十分な努力をしていないとの懸念から米ドル買いを急いでいる。
同ディーラーは、「まだルピアを保有している裕福な個人投資家が、
パニック的に米ドル買いに走っている。企業の需要はそれほどない」と述べた。
さらに、「中銀は確かに市場介入したものの、十分な効果は得られなかった。
この傾向が続けば、民間および個人セクターに連鎖反応が起こるだろう」と語った。
ロイター
http://www.reuters.co.jp/financeNewsArticle.jhtml?type=forexNews&storyID=9479463§ion=investing