鉄鋼石価格:06年末まで最高水準で推移の見通し−カナコード
8月15日(ブルームバーグ):カナダ最大の独立系証券会社、カナコード・キャピタルは、
鉄鉱石価格が、2006年いっぱい過去最高値に近い水準で推移するとの見通しを示した。
中国の鉄鋼メーカーによる鉄鉱石需要が拡大し、使用量が生産量を上回る状態が続くためとみている。
カナコードのダミアン・ハケット氏、ゲーリー・ランパード氏、デビッド・ダッテルズ氏はリポートで、
鉄鋼生産の拡大により、2006年の鉄鉱石出荷が 8.5%増加し、7億5300万トンになると予想している。
鉄鉱石の契約購入価格は従来、日本の新年度が始まる4月1日にかけて交渉される。
今年は、71.5%上昇し、1トン当たり約40ドル相当となった。
鉄鉱石価格は、中国の鉄鋼生産が2001年以来倍増しているため、3年連続で上昇している。
3社の合計で鉄鉱石需要の4分の3を占める、鉄鉱石最大手、ブラジルのバレ・ド・リオドセ(CVRD)、
世界最大の鉱山会社、オーストラリアのBHPビリトン、鉄鉱石輸出で世界2位の英豪系リオ・ティント・グループは、
生産拡大に85億ドル(約9300億円)を投資している。新たに拡大する生産能力の大部分は、
2006年から09年まで稼働を開始できない。
カナコードのアナリストらは、8月11日付のリポートで「鉄鉱石の世界市場は逼迫(ひっぱく)した
状態が続くだろう」と指摘。同社は、鉄鉱石価格が、06 年に10%、07年に25%、08年には12.5%
それぞれ下落するものの、03年の水準までは落ち込まないとみている。
原題:Commodity Strategists: Iron Ore to Stay High, Canaccord Says (抜粋)
ブルームバーグ
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003011&sid=avf0nai6Jb1Y&refer=jp_asia