アジア通貨動向(12日)=総じてほぼ変わらず、インドネシアルピアは2週ぶり安値
2005年 08月 12日 金曜日 13:58 JST
[シンガポール 12日 ロイター] 12日午前のアジア通貨市場では、
インドネシアルピアが2週間ぶりの安値に下落。トレーダーは、輸入原油・燃料価格の上昇
ヘッジしている国内企業から委託を受け、国営銀行が米ドルを買っているらしいとみている。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物は、アジア市場の
電子取引で1バレル=66.11米ドルと過去最高値を更新した。これにより、上半期の
景気停滞から回復の兆しを見せていたほとんどのアジア諸国の見通しに、陰りが出ている。
原油高に対する懸念により、他のアジア通貨は上値が抑えられ、前日比でほぼ変わらず
となっている。
インドネシアルピアは0.5%以上下落し、1米ドル=9835ルピアを付けた。
ジャカルタのある為替ディーラーは、「もし国営銀行が米ドルを買い続ければ、
ルピアは一段安となるだろう」と指摘した。
国営石油会社プルタミナの為替ディーラーの1人はロイター通信に対し、11日には
米ドルに小規模な買いを入れたが、12日は買っていない、と述べた。原油相場が高騰する中、
プルタミナの燃料輸入は今年に入って増加し、ルピアにとって一層の下げ圧力となっている。
ルピアは7月5日に3年ぶり安値の9900ルピアを記録した。
原油高によるインドネシアの燃料輸入コスト増大を受け、年初来では5.4%下落、
インフレを加速させ、国際収支を悪化させている。
ロイター
http://www.reuters.co.jp/financeNewsArticle.jhtml?type=forexNews&storyID=9355000