UBSやテマセクなど外国勢、中国銀行の株式取得狙う−関係者
8月10日(ブルームバーグ):中国国有銀行2位の中国銀行が、
シンガポール政府系投資会社テマセク・ホールディングスや英銀2位の
ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBOS)など海外投資家4者への
株式売却交渉を進めていることが、関係者の話で10日までに明らかになった。
外国勢は急速な経済成長を遂げている中国に足掛かりを築こうとしている。
関係者によると、アジア開発銀行も約1億ドル(約111億円)相当の中国銀行株を
取得する可能性がある。資産規模で欧州最大の銀行、スイスのUBSは6月、
中国銀行に約5億ドル出資する可能性を明らかにしている。
株式取得によって外国勢は、中国銀行の1万1000カ所の支店と関係ができる。
同行は世界の銀行ランキングで34位にあり、1兆6000億ドルに上る中国の貯蓄の9%を保有する。
中国政府は不良債権処理やリスク管理基準の改善、2001年の世界貿易機関(WTO)加盟で
実施した公約の達成に向けて、銀行業界への外資参入を奨励している。
IGインベストメント・マネジメント(香港)で約3億7000万ドルのアジア株の運用に携わる
ティム・レオン氏は「こうした戦略的投資家は中国の金融市場が開放された時に、
機会を逃すことを恐れている」とし、「リスクは依然として高く、彼らは恐らく、1、2年間での
見返りは期待していない」と指摘した。
RBOSは今月4日、中国銀行の少数株式取得は「野心過剰」で「リスクが高い」との
投資家の懸念に言及し、同行の「大量の株式」取得で合意したとのうわさをもみ消した。
フレッド・グッドウィン最高経営責任者(CEO)は4日、「大半の懸念に私は同意するだろう」とし、
「懸念が解消されない限り、契約には動かない」と説明した。
関係者によると、テマセクは先月、中国銀行株取得のアドバイザーとして投資銀行と
契約する意向だった。ミレニアム・アーク・インベストメント(北京)で2400万ドル相当の
運用に携わるグ・ユンフェイ氏は「テマセクは確かに、中国銀行の株式の価値が
新規株式公開(IPO)時に大幅に上昇することを期待するだろう」と指摘している。
原題:UBS, Temasek Among Investors Trying to Buy Bank of China Stakes(抜粋)
ブルームバーグ
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003015&sid=aD8JRxZhsUpg&refer=jp_europe