インドネシア最高裁報道官は6日、
同最高裁がテロ対策法違反などに問われた東南アジアのテロ組織「ジェマア・イスラミア」(JI)の
精神的指導者アブ・バカル・バシール師(66)の上告を棄却し、
禁固2年6月の1、2審判決を支持する判決を下したことを明らかにした。
これにより、バシール師は2007年9月まで刑務所に収監されることが確定した。
バシール師の裁判を巡っては今年3月の1審判決で、
2002年10月に202人が死亡したバリ島爆弾テロに同師が関与したことが初めて認定された。
しかし、より罪状の重いテロ対策法違反に問われた
2003年のジャカルタの米系高級ホテル「J・W・マリオット」爆破テロへの関与については「証拠不十分」とされた。
米豪両政府は1審判決の直後、「判決は軽過ぎる」との非難声明を出し、上級審での判断が注目されていた。
しかし、高裁と最高裁は、国際社会と国内イスラム勢力の双方にこれ以上の波紋が広がるのを避けるため、
1審判決を踏襲したものと見られている。
同師の弁護士は6日、本紙に対し、「不公正な判決だ」として、バシール師の無罪を示す証拠が見つかり次第、
再審請求を行う意向を表明した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050806-00000211-yom-int