情報家電向けソフトウエア開発のACCESS(東京都千代田区)は、中国の携帯電話端末メーカー、
大唐移動通信設備と中国独自の第三世代(3G)携帯電話向けのアプリケーションソフトを
一括してライセンス供与する契約を結んだ。具体的には、携帯ネットの閲覧ソフトやメッセージ用ソフト、
画像をスムーズに動かすJava環境を実現できるソフトなどの技術供与を行う。ACCESSは昨年7月、
中国独自の3G規格「TD−SCDMA」で先行する大唐とネットワーク上で動作するソフトの仕様策定や、
具体的なサービス、ビジネスモデルの開発などで協力することで合意していた。
アプリケーションソフトは、特定の目的のために設計されたソフト。「応用ソフト」とも呼ばれ、
携帯ネットを利用するには欠かせない。ACCESSの2G携帯端末向け閲覧ソフト「ネットフロント」は、
日本の携帯電話の約8割に搭載。NTTドコモの3G「FOMA」は全機種が同ソフトを採用している。
世界市場でシェア拡大を図るには、今や世界最大の携帯市場である中国での事業展開が不可欠と判断。
現地の携帯電話事業者や主要な携帯端末メーカーにネットフロントのライセンス供与を進めているが、
中国独自の3G向けソフトのライセンス供与は初めて。中国は、3G携帯の国際規格で「W−CDMA」、
「CDMA2000」と呼ばれる2規格に加えて、独自の「TD−SCDMA」を国家プロジェクトとして開発した。
中国規格の携帯端末開発で先行する大唐にラインセンス供与することで、
携帯ソフト市場でのシェアを拡大したい考えだ。
http://www.business-i.jp/news/china-page/news/art-20050309203345-INRTJANOAI.nwc