日本の国立消防研究所が大邱(テグ)地下鉄火災惨事を間接的に体験できる
システムを開発した。同じような事故が日本で発生した場合に対応して、効果的な
乗客救助と生存法を講じるためだ。
2年前に事故が発生した後、日本はすぐに専門家らを大邱(テグ)に送って資料を
収集するなど、関連研究に着手した。この研究に参加した慶北(キョンブック)大建築
学部の洪元和(ホン・ウォンファ)教授は18日、「日本側が10億ウォン(約1億円)を
投じて『大邱地下鉄火災シミュレーション』という仮想の避難システムと10坪規模の
体験空間を開発した」と明らかにした。
システムの原理は、当時の惨事現場で生き残った負傷者148人のうち101人の
脱出事例をすべて分析した後、サバイバルゲーム形式でプログラム化したものだ。
システムに入ると、火災が発生した「中央(チュンアン)駅」というハングル看板が見え、
逆駅の構造が立体映像で再現される。
体験方法は、仮想現実を体験できる眼鏡をかけて、生存者の避難経路を見つける
というもの。生存者らが火災が発生した電車から脱出し、地上へ避難するのにかかった
時間は3分程度。体験者は制限時間内に生存者らが選択した経路を探してこそ生き
残る。
生存者の脱出経路を探せず制限時間が超えれば「死」が表示される。
システム開発には神戸大学の人間行動研究所、3D開発業者のフジタ、慶北大都市
環境設備研究室が参加した。洪教授はその間、当時の事故で負傷した101人と
直接会い、脱出経路と対処方法などを調べた。彼らの脱出行動は性別および年齢別に
精密分析され、シミュレーションプログラムにそのまま反映された。
日本消防研究所はこのシステムを消防署員らの救助教育にまず活用した後、国民に
地下鉄火災での避難方法を教育するのに活用する計画だ。日本側はこの日、大邱
エクスコで開かれた惨事2周忌国際シンポジウムで、このシミュレーションを紹介した。
ソース:中央日報[韓国]
http://japanese.joins.com/html/2005/0218/20050218185153400.html