九月十二日に行われた香港立法会(議会・六十議席)で当選した
立法会議員(直接選挙枠)二十九人の選挙活動費がこのほど公表され、
財界出身者などの選挙活動費が高騰している実態が明らかになった。
選挙活動費の高額ランク一位は無所属の黄宏発氏で二百十九万香港ドル(一香港ドル=十五円)。
支持者の一票当たり九十五香港ドルを使ったことになる。
二位は財界系の連立与党・自由党の田北俊主席で選挙活動費が二百十五万香港ドルで一票当たり三十一香港ドル。
一方、選挙活動費が最低だったのは、新人で急進的民主化組織「四・五行動」リーダーの梁国雄議員でわずか四十五万香港ドル。
一票当たり七・五香港ドルで約六万票を獲得したことになる。
黄議員は一票当たりで梁議員の十二・五倍、田議員は梁議員の四・二倍を選挙活動費として使ったことになり、
選挙資金を持たずにゲリラ的な選挙活動で当選した梁議員と潤沢な資金をフル活用する財界系の議員との落差が鮮明になった。
間接選挙で選出された功能別の立法会議員のうち、
金融サービス業界選出の馮志堅議員は十七票を獲得するために三万八千香港ドルを選挙活動費に使っており、
一票当たり約二千三百香港ドルを使ったことになる。
間接選挙枠の選挙活動が直接選挙枠より活動費が高額になる傾向が顕著に表れた形だ。
梁議員は「香港の選挙は年々、金がかかりすぎる傾向が強まっている。
これでは『金満選挙』『黒金選挙』と批判されても仕方がない」と酷評し、資金のかからない選挙の必要性を訴えている。
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/041118-213045.html