■太陽報(2004/12/26)バージョン
湖南出身者のグループが東莞の派出所を襲撃
――バイク泥棒の少年撲殺で民衆が二派に分かれ一触即発
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【本紙東莞電】広東省東莞市で今月二十三日、治安員(公安局管轄下の編制外の警官)が
オートバイを盗もうとした湖南省籍の少年を拘束して殴打し、少年を死に至らしめたこと
を発端に警察と民衆が衝突する事件が発生した。死者の家族や同郷者数十名が治安員を殴
打するとともに警察車両を破壊、このため当局は実弾装備の防暴警察(機動隊)を事件の
起きた村へと緊急出動させ、催涙弾を放つなどして暴徒を追い払った。
事件は昨日(二十五日)夜になっても終息せず、多数の逮捕者を出している。
●警察は催涙弾を発射
事件が起きたのは今月二十三日の午後、湖南省籍の少年(十六歳)が東莞市大朗鎮求富路
村でオートバイを盗もうとしていたところを見つかり、地元の農民や治安員の袋叩きにあっ
て死亡した。少年の父親は昨日正午ごろ友人や同郷者など数十名を引き連れて棍棒などを
手に求富路村へと赴き、治安弁公室にいた治安員を殴打。この治安員はその場で撲殺され
たとの噂もある。これに対し、現場一帯を管轄する公安(警察)派出所(警察署)は報告
に接して多数の警官を出動させた。警察車両で現場に入った警官隊は騒ぎを鎮静させるた
めに威嚇発砲した。
しかし「湖南組」はそれで大人しくはならず、逆に警官へと殴りかかり、また警察車両を
破壊するなどの繁劇に転じたため現場は大混乱。そこに「湖南組」に奇襲された求富路村
の村民が包丁や棍棒を手に現場へと駆け付け、「湖南組」とにらみ合う事態となった。出
身地を別とするグループ同士がそれぞれ武器を手に衝突に及ぼうかという一触即発の状況
に、警官は軽挙妄動を避けて上司に連絡、増援を求めた。
当局は直ちに実弾装備の防暴警察数十名を緊急出動させ、事件現場の村を封鎖。続いて催
涙弾を放って屯集していた両派の群衆を追い散らした。この際に多数の逮捕者が出た模様
だ。
警官隊による求富路村の封鎖は昨日深夜に及んでも未だ解除されていない。本紙記者の取
材に対し、警察当局は事件については一貫してノーコメントで通している。
http://the-sun.com.hk/channels/news/20041226/20041226014352_0001.html