【中国】専門家予測 2010年までに中国が直面する十大危機-人民報【09/01】
(1)雇用問題
中国の労働力市場は、将来の相当長期にわたって供給が需要を上回る状態(=失業者増加の状態)に置かれる。
(2)三農問題
過去10数年において、農業はほとんど利益を得られない産業になってしまい、農民収入は基本的に停滞したままだ。
農村を離れ、都市に来て職を探すのは、農民が苦境から脱する基本的選択だ。
しかし彼らが都市に来ても彼らの社会的地位は変わらない。農村労働力の移転は長期的課題となる。
(3)金融問題
中国の資本市場と金融システムは長期にわたって整備されていない。金融システムに欠けているのは
資金が生産分野へ順調に流れるよう導く推進機能と監視・管理能力だ。これが中国の経済発展における最大の欠陥で、
中国の企業経営の環境を悪化させた根本的原因だ。
金融業の現状は中国経済の安全に最大の危機を及ぼす可能性がある。
(4)貧富の格差
中国の貧富の格差は国際的に警告を受ける「レッドライン」をすでに越えており、
その直接的結果は社会の安全、特に公共の安全を極めて大きく損なう恐れがある。
(5)生態系と資源問題
中国は深刻な環境問題に直面している。水質汚染、大気汚染、土壌侵蝕、水資源不足は、
すでに国民大衆の健康に深刻な影響を与えているとともに、経済成長を制限することになる。
(6)台湾問題
1990年代半ば以来、台湾問題は一貫してわれわれの望まない方向へ進んでいる。
どのようにして台湾の人々の心をつかむかが中央政府による対台湾政策のカギとなる。
(7)グローバル化の問題
WTO加盟は、一部の主要な産業だけに影響をもたらすという、われわれの当初の予想が現れていない。
WTOの影響はそのさまざまな規則を通して中国の経済と社会の発展に深い構造に影響していく。
(8)国内統治の危機の問題
国内統治の危機が内包する要素はとても多い。例えば、腐敗の問題、法制度確立の問題、
政治体制改革の問題、中国共産党と一般大衆との関係の問題、政府の法的権威下落の問題など。
(9)信用問題
中国の信用度の現状が先進国との隔たりを見せているのは主に、企業の信用度が低く、
市民個人の信用度管理が基本的にまったくなく、商業銀行の信用危機が密かに深刻であることだ。
信用不足が中国国民経済の深層に及ぼす影響は、消費を抑制し、投資を制約し、GDPを直接大きく損ない、
金融リスクを増大させ、市場経済秩序の混乱をもたらす。
(10)エイズと公共衛生の問題
国連の専門家によると、中国における将来のエイズウィルス(HIV)感染者数は、中国が有効な措置を採らなければ、
現在の予測の1000万人を超え、恐らく3000万人に達する可能性もあるという。
もしそうなれば、中国は将来HIV感染者数が世界最多の国となる。