台湾中部では今月初めの台風7号に伴う集中豪雨で大規模な土石流や土砂崩れが発生し、
7日段階で約5500人が避難所暮らしを余儀なくされている。
被害は、2000人を超える死者が出た台湾大地震(99年)の被災地だった中央山脈沿いの山間部に集中。
村ごと土砂に埋まったため移転を余儀なくされる地区まで出ている。台湾当局によれば7日現在の死者は25人、把握できている限りで行方不明者11人。
台中県と、台湾大地震の震源地だった南投県にほぼ集中している。住む家を鉄砲水や土石流で押し流され、
35度近くにまで気温が上がった中で避難所で暮らす人々の苦労を台湾のメディアは伝えている。
道路が水没したり土砂で埋まったりしたため「陸の孤島」となった状態で救助を待つ人も同日段階で1000人以上にのぼるという。
約200戸の台中県和平郷松鶴村、約100戸の南投県仁愛郷合作村はまるごと土砂に埋まったため、当局はそれぞれの住民に移転を勧告した。
土石流は、大地震で地盤がもろくなったままのところに豪雨が襲ったため規模が拡大した。
また茶の栽培などで標高の高い場所まで開発が進んできたことも被害を深刻化させているとみられる。
http://www.asahi.com/international/update/0707/010.html