広東(カントン)省・広州(こうしゅう)市で11日に発覚した偽造酒類による中毒事件で、
16日までに9人が死亡したことが確認された。病院に担ぎ込まれた人は全部で33人、
そのうち病状が深刻な人が10人に達しているという。中国の複数メディアが伝えた。
現在までに広州市当局では市場に流出している偽造酒類400キログラム以上を押収、
しかし、まだ一部の問題のある白酒の行方が不明だとされている。こうした酒類がどの
ように製造され、流通しているのかは現在調査中であるが、一部のメディアの報道によ
れば、非常に粗悪な、不衛生な工場で作られたものとされている。
被害者の症状としては、基本的にはアルコール中毒。ただし、ある患者の検査によれ
ば、飲酒後の血中アルコール濃度は通常の20倍にも達しているという。一部では、こ
うした偽造酒類が工業用アルコールを使用して製造されたためとされているが、現在
までに、情報は錯綜しており、詳細は不明。
事態を重視した広州市当局は、すでにこうした偽造酒類の押収とともに、製造や流通
などに関わった容疑者の検挙に乗りだしている。報道によれば、すでに12人を逮捕、
拘留、また現在、2人を追跡中という。中国では以前から悪質な酒類による死亡事件が
発生していたが、ここまで被害が大きく、拡大しつつあるものは近年ではまれ。
また、安徽省などで先日までに悪質な粉ミルクによる乳児の被害が相次いでいたが、
広州市でもそうした事例が発覚、市場に流通している食品の安全対策が今回の偽造
酒類中毒事件によっても浮き彫りにされた形。こうした品質管理に敏感になっている中
央政府による対応が注目される。
http://news.searchina.ne.jp/2004/0516/general_0516_001.shtml