「朝日拉致問題、韓国が仲裁を」金大中前大統領が提案
金大中(キム・デジュン)前大統領は、北朝鮮と日本の最大外交懸案である拉致問題の
解決のため、韓国政府の仲裁を提案した。金前大統領は26日、日本経済新聞ソウル
特派員との会見で、「拉致被害者家族を抑留しても、北朝鮮には何の利益もない」と
指摘した後、「韓国政府は閣僚級会談などを通じて、早期に解決すべきだと忠告し、
説得できるはずだ」と語った。
金前大統領は最近の弾劾政局について「盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の弾劾訴追案が
可決された後も、(韓国)経済と社会は安定している」とし、「韓国政治が変化する契機だ
という点で大きな意味がある」と述べた。金前大統領はまた「対北朝鮮包容政策としての
太陽政策は、いまでも有効だ」と強調した。
また「戦争をしない以上、太陽政策以外に北朝鮮核問題を平和的に解決する方法は
ない」とし、「北朝鮮が崩壊した場合、韓国はこれにともなう経済的、社会的負担をカバー
する能力はない」と付け加えた。金前大統領は「太陽政策で南北間には相当な成果が
あったが、朝米、朝日関係は進展しなかった」と前提した後、「北朝鮮は劇的に変化して
おり、02年7月に実施した経済改革で市場経済に初めて入った」と評価した。
さらに「北朝鮮市場ではいろいろな韓国電子製品が販売されており、上層部の子供たちは
韓国の流行を真似る雰囲気がある」とし「ただ核問題をめぐって朝米関係が進展していない
だけに、南北関係も制約を受けている」と語った。
今回の会見は、金前大統領が退任した後、外国メディアと初めて行われたもので、同席した
同時通訳を通さずに日本語で行われたと、出席者が明らかにした。
ソース:中央日報[韓]
http://japanese.joins.com/html/2004/0326/20040326174152200.html