中国当局が死刑を宣告後、直ちに処刑している犯罪者が毎年1万人前後に達しているこ
とを14日閉幕の全国人民代表大会(全人代=国会に相当)の代表が明らかにした。死刑
判決、即執行の慣行にブレーキをかけるよう求めている重慶代表のチン・ジョンリン氏が全
人代で実態を公表し、死刑宣告件数は他の諸国を合計した数の約5倍も多いと指摘した。
チン代表の発言は日刊紙・中国青年報の週末版に紹介された。このような数字が国営メデ
ィアで報じられたのは初めてで、もし正しければ、さまざまな人権団体が報告している処刑
数をはるかに上回ることになる。
ロンドンに本部を置く国際アムネスティは、中国の国営報道機関が伝えた数字として、昨年
1060人の処刑があったと報告している。一方、死刑に反対する国際組織「ハンズ・オフ・カ
イン」は2002年に中国で3000人以上が死刑になったと推定している。
中国の最高裁に当たる最高人民法院のスポークスマンは、そのような統計を人民法院は一
度も公表していないので、チン代表がどこからその数字を入手したか分からないと述べ、論
評も確認もできないとしている。
http://news.msn.co.jp/newsarticle.armx?id=702672