中国政府は10日にも当面の金融制度改革の枠組みを決める金融工作会議を開く。国有商業銀行の
経営問題では中国銀行と中国建設銀行への追加財政支援を検討する見通し。昨年末に450億ドル
(約4兆7000億円)を資本注入したばかりだがなお不十分と判断、税の減免などで経営負担を軽くし
不良債権処理を促す。同会議では人民元の為替制度の見直し問題も焦点になる可能性がある。
中国銀と建設銀は2005年を目標に香港やニューヨークなど海外市場で株式を上場する計画を進めて
きた。上場に必要な自己資本比率の達成に支援がどれだけ必要か、当局との間で調整している。
政府は税減免のほか政府出資金の放棄などを検討しているもよう。新たな財政負担は1000億元
(約1兆3000億円)を上回るとの見方もある。2002年末の自己資本比率は中国銀が8.15%で建設銀が
6.91%。2003年末は両行とも同比率が上昇したとみられるが、具体的数値は明らかになってない。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20040210AT2M0901609022004.html