ロシア訪問中のボルトン米国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)は30日、キスリャク
外務次官らロシア政府・軍高官と会談し、大量破壊兵器の密輸阻止を目指す拡散防止構想
(PSI)への参加を要請した。しかし、ロシア側は「緊急を要するものではない」として
当面の参加を拒否した。
ブッシュ政権が提唱した同構想は、参加国が北朝鮮やイランなどを念頭に、領空・領海で
大量破壊兵器を積んだ航空機や船舶を臨検して取り締まるのが目的。ロシア以外の主要8カ国
(G8)は賛成しており、米政府はロシアの参加を得て、米国が主催する6月の主要国首脳会議
(サミット)の目玉としたい意向だった。
ボルトン次官は記者会見で、「ロシアは構想の目的には賛同したが、臨検が国際法に適合するのか
など運用の問題を提起した」と述べた。
タス通信は、ロシアはPSI構想参加問題を中国と調整中と伝えており、構想の対象となる北朝鮮の
立場に配慮した可能性がある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040131-00000028-jij-int