【ワシントン29日共同】米政府当局者は29日、大量破壊兵器の放棄を宣言したリビアの
弾道ミサイルについて「北朝鮮の弾道ミサイル『ノドン』に類似している」と述べ、北朝鮮からの
技術移転があった可能性が極めて高いとの見方を示した。また、リビアで見つかったスカッド・
ミサイルは100基を上回ることを明らかにした。
米政府は27日、リビアのスカッド・ミサイルの誘導装置を米テネシー州に空輸。専門家が
詳細な分析を進めている。リビアの短距離弾道ミサイル「スカッドC」はこれまで、北朝鮮からの
技術移転があった疑いが米専門家などから指摘されてきたが、今回、ミサイル廃棄作業に
着手した米政府の分析で、北朝鮮からリビアへのミサイル技術移転がほぼ裏付けられた。
ワシントンの西側外交筋も米国の初期分析の内容を確認した。
こうした実態を受け、米国が北朝鮮に対し、核計画の「完全放棄」に加え、その運搬手段となる
ミサイル開発の廃棄についても圧力を強めるのは必至。北朝鮮とナイジェリアのミサイル技術提携も
報じられる中、米国は「拡散防止構想(PSI)」の動きを一層強めていくとみられる。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/detail/20040130/fls_____detail__026.shtml 当局者はまた、リビアの弾道ミサイルは「ミサイル関連技術輸出規制(MTCR)違反に当たる」と述べ、射程300キロ、積載能力500キロを超えていたことを明かした。