60年代後半から90年代初めに失跡した13人の家族らが29日、「北朝鮮によって
拉致された」として、それぞれ地元の警察に国外移送目的略取容疑で告発状を提出した。
北朝鮮に拉致された疑いを捨てきれない失跡者を調べている「特定失踪(しっそう)者
問題調査会」が「拉致された疑いが濃厚」とする失跡者で、家族らは早期の捜査を求めている。
調査会は、政府が拉致認定した15人とは別に、失跡時の状況や北朝鮮の元工作員の
目撃証言などから失跡者16人を拉致の可能性が高いとみている。3人については、
既に告訴・告発している。
また、調査会などは、警察庁に北朝鮮による拉致事件の観点で失跡を見直すよう要請。
16人の家族らは、日本弁護士連合会に対して人権救済を申し立てた。
会見した調査会の荒木和博代表は「16人は氷山の一角にすぎない。これをきっかけに
すべての拉致被害者の調査を国としてやってもらいたい」と述べた。
毎日新聞
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20040130k0000m040048000c.html