いや、オレも意外だったよ。
あの女教師と出くわした瞬間、
「ヤベ! この女、絶対死にもの狂いで児童を守りにくる!
それが女の意地ってものだ!」
って思わずひるんだよ。ところがよ、ナ、ナ、ナなんと、脱兎の如く
教室を飛び出していっちまったんだよ。瞬時の出来事だった。
オレは生まれてこのかた、あんなスピードで消え去る人間を見たことがない。
まるでテレポーテーションでも見ているかのようだったよ。
そのおかげで、オレは誰からの反撃の恐れもない至福のハッスルプレーに
興じることができたんだよ。もうこれ以上の快感はない。もう何も思い残す
ことはない。ただ一つだけあるとすれば・・・・
・・それはオレのハッスルプレーのナイスアシストを決めてくれたあの女教師への
感謝の言葉だ。すべて彼女のおかげ。
彼女によって生み出されたあの出来事はオレと彼女の共有の財産だ。